みなさん、こんばんは。
PIC WorldのTwitterアカウント(@PICWorld1)でちょっとつぶやかせていただいていましたが、DTIのServersManのSIMのアクセスポイントでおかしな現象を発見したのでその内容を簡単にご報告したいと思います。
まず、DTIのServersManというSIMですが、このSIMはよく「ワンコインSIM」と呼ばれていて、その最大の魅力は月額料金が490円というとてつもなく安価なところにあります。通信速度は最大128Kbpsなのですが、そんなにお金をかけずに手軽な値段でとりあえずSIMカードを手配したいというような一部のガジェットファンに人気の商品です。
当初は3Gのみに対応していて正式名称は「ServersMan SIM 3G 100」と呼ばれていました。ところが、昨今の急激なLTEの普及により、ついにDTIはこの名称を「ServersMan SIM LTE 100」というものに変更。すべてのSIMをLTEに対応させました。(正確にいうと、既存のユーザーにはLTE対応のSIMカードを新たに送付し、今現在使っているSIMカードは郵送してもらって回収するという形をとることで、すべてのSIMカードをLTE対応のものにそっくり変更させる手配をしました。DTIのホームページにあるように、3Gのみに対応していた旧SIMカードは9/2の時点ですでに通信の利用ができなくなっており、9/30までにすべての旧SIMカードを回収する予定となっているようです。)
で、このSIMカードのLTEへの対応なのですが、これによりもちろんアクセスポイントの設定も旧SIMカードの時のものと新しいものとでその内容が変更となりました。
<旧SIMカードのアクセスポイントの設定(9/2の時点でもう利用できなくなっているはず)>
<新しいSIMカードのアクセスポイントの設定>
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と、ここまでで前置きは終わるとして、今日私が発見したことはここからとなります。
なんと、上記の「旧SIMカードのアクセスポイントの設定」なのですが、この情報をまるっきり会社が異なるはずの「OCN モバイル ONE」のSIMカードに適用してあげるとなぜか正常にパケット通信ができてしまったのです。
どういうことかと言いますと、私は現在主に韓国でのみ販売されているVEGA IronというAndroidスマートフォンの端末と最近日本で販売が開始されたNexus 7 2013 LTE版のタブレットを使っているのですが、この両方でOCN モバイル ONEのSIMカード挿入時にDTI ServersManの旧SIMカードのアクセスポイントによるパケット通信ができてしまったのです。
たとえば、今日ふとした思いつきでVEGA IronにOCN モバイル ONEのSIMを挿入したのですが、その際にはまだOCN モバイル ONE用のアクセスポイント情報の設定をしていなかったにも関わらず、なぜか普通にパケット通信ができてしまいました。「あれ?」と思って設定を確認したのですが、その内容をみると現在端末がパケット通信に使用しているものはDTI ServersManの旧SIMカードのアクセスポイントでした。
「うーん、これはどうやらOCN モバイル ONEのSIMを挿しているのに、アクセスポイントはDTIのServersManのものが使われているぞ。何かがおかしい。。」 そう思って念のためNexus 7でも同じことを試してみたのですが、やはりNexus 7でも同じようにOCN モバイル ONEのSIM挿入時にDTI ServersManのアクセスポイントで通信ができちゃいました。
以下、いろいろ試してみた結果です。
正直なところ、なぜVEGA Ironのときには速度が110Kbpsしか出ず、Nexus 7のときは3.5Mbpもの速度が出たのかよくわからなかったのですが、いずれにしてもこのようにどうやら両ケースにおいてOCN モバイル ONEのSIMがDTIのアクセスポイントを認識して通信できるということのようです。しかも、もう提供停止になっているはずの旧アクセスポイントの情報を使ってなぜ両端末ともパケット通信ができてしまったのか。。
このことを知ってしまうときっと当の本人のDTIさんは頭を悩ますことになるのでしょうが、最近の日本でのめまぐるしいMVNO SIM市場の変化の状況を考えると「このようなことが起きても多少は仕方ないところがあるのかな」とちょっと思えてしまったりします。
この数週間、本当にいろいろとありました。ちょっと思い出しただけでも:
このほかにも日本のMVNO SIM市場では最近いろいろと変化がありましたが、特に上記の3つの発表は強烈で、内容があまりにも濃いのでちゃんと覚えようとしてもついて行くだけで必死にになります。
こんなにもMVNOのSIM市場が激的に変化して成長しているわけですから、少なからず今回のような細かなミスがどこかで起こるのも無理はないのではないかと思います。
それより、本当に日本のモバイル市場はものすごく活気づいてきましたね。これからSIMロックフリーの端末やMVNOの激安SIMなどの製品がもっともっと増えて私たちの生活を根本から変えてくれるようになるといいですね。
今後もこの市場から目が離せません。本当にこれからどのように日本が変わっていくのかちょっと考えてみただけでもなんだかわくわくしてきちゃいます。そのうち日本にもSIMロックフリーの端末が当たり前に売られ、SIMカードもたくさんある選択肢の中からユーザーが自由に選択できるような世の中がやってくるのでしょうか。本当に楽しみでなりません。
DTIさんにはこのようなブログを書いてしまってちょっと申し訳ないですが、そんなにたいしたことではないと思うので、あまり気にせずに今後ももっと安く魅力的な製品をどんどん世の中に出していってほしいと思います。ぜひともがんばってください!
(追記: 月替わりとなる10/01になった時点でもしかしたらこれ以上DTIのアクセスポイントで通信ができなくなるかもしれないと思ったのですが、どうやら10/1に日付が変わってもまだDTIのアクセスポイントからパケット通信が引き続きできています。これって本当、大丈夫なんでしょうかね。。ただ、どうやらDTIのアクセスポイントを選択しても30MBの制限を超えるとその日は高速通信ができずに100Kbps程度の速度になります。まぁ、一応アクセスポイントはDTIでもOCNの料金プランの制限を受けている、という感じではあります。)