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この記事は 2014年08月16日 に以下のカテゴリに投稿されました Arduino Blog, MultiWii, ドローン.

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マルチコプター : ACC トリムを調整する

ACC トリムを調整する

天候が悪くて飛ばしに行けなくて、困っちゃいます。

フライトをしたときに説明しようと思っていたのですが、先に説明しておきましょう。

ACC トリムについてです。

加速度センサーのことですが、ACC を ON にしておくと、外乱(風)により姿勢が乱れた場合でも、自動的に姿勢を戻してくれます。

これにより操縦は格段に楽になります。

しかしながら、ヘリコプターや飛行機を飛ばしたことのある人だと、少し違和感を感じるかもしれません。

例えば前進するためにエレベータスティックをダウン側に傾けるとその分機体が傾き、場合によってはどんどん傾きが大きくなっていきます。ACC が OFF だと姿勢は傾いたままです。ですのでどんどん機体は前進していきます。
ヘリコプターや飛行機だと普通はこの状態から後舵(この場合はダウン方向)を入れて、姿勢を自分で調節します。自分で前進の速度を調整したり、ホバリング状態や、水平飛行に戻すわけですね。

例えば、車のハンドルを切るとその分曲がりますが、戻さなければどんどんカーブしていきますよね。カーブしている最中にハンドルをはなすと、車は直進しようとしてハンドルが戻りますね。ACC が ON の時の動作は、車のハンドルの動きと少しにています。

車はこのように戻りますが、飛行機やヘリコプターでは機体を動かすときに、機体をその方向に傾けます。ある程度の自立安定性はありますが、普通はその姿勢をスティックの操作により元に戻す必要があるのです。自動車のハンドルもゆっくり少し戻りますので自分で戻すと思います。それと同じです。

スティックを戻すと(中立とすると)機体は ACC の動作により自動的に水平状態に戻ります。後舵を入れる元の姿勢に戻す必要が無いので、ちょっと違う感じがすると思う訳です。

でも、常に ON で飛行していたり、特にこのようなものを始めて飛ばす方は、そのようなものだと認識してしまうので、気にすることもないのかもしれません。

このような動作を正確に行うようにするために、ACC (加速度センサー)のトリムを調整しておきます。

マルチコプターを上昇させようと、エンコンスティックをあげていくと、機体が傾くことがあると思います。これは、モーターやプロペラの特性のばらつきなどから起こることです。重量バランスの問題も関連すると思います。

このようなときに自動的に機体を水平に保つのが、ACC の働きです。

傾かずまっすぐ上昇が出来て、ホバリングもばっちり安定して1点にとどまれるのであれば、トリムがとれているので、問題は無いと思います。

調整は、ACC が ON の状態とし、無風時に機体が水平の状態からスロットルをあげていって上昇させます。

アイライン(目の高さ)ぐらいで上げることが出来ればよいですが、あまり無理をしないで、出来る範囲でホバリングさせてみます。

なぜアイラインなのかは、地面の影響を受けないレベルの高さで調整することが望ましいからです。

上昇時やホバリング時に、機体が決まってどちらかに傾くのであれば、その方向を覚えておき、 ACC トリムを調整します。普通の飛行機やヘリコプターのように、送信機側のトリムで調整してはいけません。これは MultiWii 側で修正している値がわからなくなってしまうからです。

ACC トリムは、送信機のスティックを使って調整します。

ACC が ON の状態で DisARM 状態とします。

送信機のスティックをエンコンハイの状態にします。
DisARM 状態となっているのでモーターは回りません。

この状態で、エルロンとエレベータを動かした分だけ MultiWii 内でのトリムが動きますので、傾いた方向を覚えておいて、動いた方向と逆にトリムを調整します。
機体が斜めに動いた際にはエレベータとエルロンのスティックでその方向にトリムを動かします。

エルロン/エレベータのスティックを動かすと、MultiWiiの LED が点滅しますので、点灯した分だけトリムが動いたことを確認できます。

ACC トリムをとる

ACC トリムをとる

この調整は、プロペラを交換したときなどにも必要になることがありますのでその日の最初のフライトで必ず調整を行います。

飛行させるときには、常に機体の動きに注意しておきます。少し流れるようならば、トリムを取って修正を行います。

とうとう本降りの雨が降ってきてしまいました・・


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