ピックワールド(PIC World)

インフォメーション

この記事は 2016年10月09日 に以下のカテゴリに投稿されました SIM Blog.

この記事のタグ

, , , , , , , , , , , , , , , ,


BIGLOBE SIM の人、速くなりましたか? – NEC の TMS を使って最適化を行い混雑時に2倍のパフォーマンスになった模様

その筋の専門の知人がいるので、こんなお話をするのはちょいコッパズカシイのではありますが・・

BIGLOBE SIM が NEC の TMS(Traffic Management Solution)の中の機能 D-TCP(Dynamic TCP Optimization)を使って、朝晩などの混雑時のパフォーマンスを最大2倍に向上することができたと発表しているのです。

まぁ、これはやれば(うまく)速くなるのでしょうけれども、2016年7月以降にこの機能を導入し、好結果を得たというあとから報告型の発表なのです。

BIGLOBE SIM 使っていないので、実感はできないのではありますけれども、そこで聞きたいのはユーザのお話。

どうですか?

速くなってますか?

簡単に原理を説明すると、TCP/IP のお話から始めないといけないのですが、データを送ると普通ははい受け取りましたよって返事が返ってくる。

でも、混雑時などで受け取り側が、忙し!な時や、ネットワークの遅延により届かないときには、知らねーよって何もお返事しないのね。

で、送ったほうはなんだよ返事がないよ(タイムアウト)って、もう1回データを送るわけ。

こういう動作なので、ネットワークが混雑すると、送ったパケットを勝手に廃棄するようになっているのですよ。(信じられる?)

でもこれはほんとなのね。みんな誰かが保証してくれているとか勝手に思って使っている。(まぁそんなに問題は起きていないけれど)

ただし、ネットワークがホントに混雑していると(朝のラッシュアワーとか)再送されるパケットが多くなってしまって、再送パケットだらけの状態となり、さらにネットワークのパフォーマンスが低下していくのです。

最近はあまり言わなくなったけれども、「パケ詰まり」なんて言ってたこともあった。

廃棄パケットをなくし、再送を少なくすることができれば、健全なネットワークとなり、パフォーマンスも最大限に発揮できるわけで、それを実現したのが NEC の TMS の一部である D-TCP ってことなのです。

D-TCP はその時のネットワークの状態を把握し、送信するパケットの量を動的に変化させ、再送する必要が(なるべく)無いように最適化して送るという機能です。

これを使うことにより、混雑時のパフォーマンスを最大2倍向上したというのだけれど、ホントに速くなっているのか知りたいなぁ。

しばらくすれば、いつも紹介しているベンチマークデータの情報にハッキリと反映されてくるのかな?

増速マラソンとか言って、回線設備の拡充をしているところも立派だと思うけれど、こういった技術的なことからそれを最適化して利用するというのも、すごく重要なことだと思います。

そういう意味では BIGLOBE SIM の人はいいな~っと思う。

以下、NEC / BIGLOBE のニュースリリースです。

NEC、BIGLOBEに通信トラフィックを高度に制御する「Traffic Management Solution」を提供
~より快適なスマートフォン利用環境を実現~
2016年10月5日
日本電気株式会社

NECは、ビッグローブ株式会社(所在地:東京都品川区、代表取締役執行役員会長兼社長:中川 勝博、以下 BIGLOBE)に通信トラフィックを高度に制御するソリューション「Traffic Management Solution(TMS)」を提供しました。

TMSには様々な機能が搭載されており、主要な機能として通信トラフィックの特性に合わせて一度に通信するパケット(注1)の量を自動で制御する「Dynamic TCP Optimization(D-TCP)」があります。
BIGLOBEは、「D-TCP」を活用することで高速モバイル通信サービス「BIGLOBE SIM」利用者向けに、快適な通信環境を実現しました。具体的には、「BIGLOBE SIM」の通信集中時のスループット(実効速度)を最大2倍に向上させ、Webページや動画の表示を速めています。

NECは注力する「社会ソリューション事業」として、APACを中心に10件以上の通信事業者に採用されているTMSをグローバルに提供することで、豊かな社会を支える情報基盤の確立に貢献していきます。

背景
仮想移動体通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator)が急増しており、各社は差異化のために、サービスの多様化、サービス品質の向上に取り組んでいます。BIGLOBEは、平日の夕刻や夜など通信が集中する時間帯の通信環境を改善し、サービス品質をさらに向上するためにNECのTMSを導入しました。

特長
TMSは、時間帯により変動する通信トラフィックの特性に合わせ、一度に通信するパケット量を自動で制御するNEC独自の機能「D-TCP」を搭載しています。本機能は、通信が集中した時でもユーザの満足度を損なわないようパケット量を制御し、パケットロスやパケットの再送(注2)を抑制します。BIGLOBEは本機能を高速モバイル通信サービス「BIGLOBE SIM」のネットワークに活用しています。これにより、通信が集中する平日夕刻や夜のスループットを最大2倍に向上させ、BIGLOBE SIM利用者にとって、Webページや動画の表示が速い、より快適な通信環境を実現しました。

導入前後の比較

導入前後の比較

TMSには、D-TCP以外にも快適な通信環境を実現する機能が多数搭載されています。今後もNECは、市場ニーズに合わせTMSの機能を更に拡充し、通信事業者のより魅力的なサービス実現に貢献していきます。

NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」を推進しています。当社は、先進のICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。

(注1)ある一定のデータの固まり
(注2)パケットロス:ネットワーク性能を超える通信を行った際に、データが捨てられてしまう現象
パケットの再送:パケットロスした分のデータをもう一度送信すること

TMSについて
URL:http://jpn.nec.com/nsp/tms/index.html

お客様からのお問い合わせ先
NEC キャリアサービス事業部
E-Mail: contact@tms.jp.nec.com

以上

まぁ、昔からそんなことは言われていて、文献もたくさんあるのだけれど、興味がある方は、調べてみるとよいと思います。

専門ではないのなら細かいところまで理解する必要はないのかもしれないし、そもそも的な話となってしまうのだけれど、こういった問題があるのだから、もともとのインプリメントがそろそろ改変されてもよいのかもしれないけれど、規模がでかいから大変でしょうねぇ。


コメントを残す

最近の投稿

最近のコメント

アーカイブ