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この記事は 2017年04月09日 に以下のカテゴリに投稿されました PC.

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グラボ搭載したけどね – 見事にはまって、頑張った件 NVIDIA の Quadro FX3800 って古いやつ

ハマルだろうなと思っていたから、ずいぶん前にいただいたもののなのだけれど、以前に使っていた PC では快調に動いていたけど、このマシン DELL Optiplex 980 ってやつには、必要性を感じなかかったので、搭載していなかったんだ。

なんでいらかったのかというと、以下の理由による。

  • 事務系のプログラムばっかり書いてた
  • 3D する機会がなかった
  • 電気たくさん使うしね

こんなところ。

要するにグラフィックボードって、ごく普通に PC を使う人(表計算とかメールとか Web とか)には、マザーボードに最初からついているのを使っていれば特に問題は生じない。

実はこのマシンにも、マザーボードにちゃんとディスプレイポートはついているし、グラボってほどでもないほど安っぽい、ATI の Radeon HD 3450 とかいうのがついていて、PCI-E ソケットに刺さっている。

ATI Radeon HD 3450

ATI Radeon HD 3450

これは1万円ちょっと(定価でね)のボードなのだけど、ゲームもやらないし、3D もしないのなら、そんなので十分。

グラフィックボードについての一般的な知識としては、簡単に言うと、描画処理を高速化する GPU ってものと、大容量のメモリが搭載されていて、ちょうどアレイプロセッサーのように画像処理を行う装置。

とっても昔からある技術なのだけれども、違う言い方をすれば、コプロセッサのように動くともいえると思う。

コプロセッサとは、メインの CPU の補助的な役割を果たすわけなのだが、NEC の PC9800 シリーズにインテルの 8087 が搭載されていたけれども、これもそれにあたる。なんだか使い方よくわからなかったけどね。

グラボってのは、こんな感じで動くものって事なんだな。

ただ、残念ながら、なんでも描画が早くなるってわけではなくて、用途ってものが想定されている。

グラフィックを描画するときに使う、ライブラリに何が使われているかによって、グラボも選択する必要があるわけ。

ではグラフィックライブラリとはどんなものがあるかというと、古くは core とか CGI とか PHIGS とかが昔はあって、時代とともに使われていたけれども、今は、DirectX と OpenGL って2つが多く使われている。

ご承知の通り DirectX は、マイクロソフトが開発した、ゲームやマルチメディア処理用の API で、ゲームの世界では標準といってもよいと思う。

OpenGL は、SGI(シリコングラフィックス)がもともとは社内で使っていた API の仕様を拡張し公開された API で、主として 3D CAD であるとか、モデリング処理に使われている。

グラフィックボードも、この2つの API に合わせ、選ぶ必要が現状ではあって(両方早くなりゃいいのにね)、NVIDIA 社と AMD 社のボードが使われることが多いが、DirectX を使う(要するにゲームする)のであれば、NVIDIA だったら Geforce シリーズを、AMD 社だったら Radeon シリーズをなんて選び方をする。

OpenGL は、NVIDIA だったら Quadro 系、AMD だったら FirePro 3D シリーズが用意されている。

どちらのボードもハイエンドのものとなると、すごく高いお値段となっていて、PC がもう1台買えちゃうぐらいのお値段がする製品もたくさんあります。

NVIDIA Quadro FX3800

NVIDIA Quadro FX3800

今回この PC に搭載するのは、NVIDIA Quadro FX3800 というボードなので、OpenGL 用のローエンドということで、しかも結構古いボード。

NVIDIA Quadro FX3800

NVIDIA Quadro FX3800

よくわからないがプロフェッショナル用のローエンド製品との位置づけになっていますな。

でも、この製品が販売されていたころの価格は、10万円強するものだと思うので、結構お高いボードではあるのです。

どうやら 200個(近い) GPU と 1GB のメモリーが搭載されている模様。

こいつを PC に搭載するわけであるが、ハマル所として考えられることは、

  • ボードがでかいので、筐体の中に納まらなかったり、CPU のヒートシンクが邪魔してスロットに刺さらないじゃねぇか!
  • 別電源を用意する必要があるので、既存の電源では容量不足になる場合があり、加えて、グラボ用の電源コネクタがない可能性もあるので、何かしらの準備もしくは、電源ユニットの換装が必要となる。

こんなところだろうか・・・

なのだが、事務系のプログラムも機能追加以外はほぼ完成していて、少し時間ができたというわけでもないのだが、3D プリンターをいじり始めていて、その関係で 3D データを作ることが多くなったわけ。

で、現状のグラボだと、作品をグルングルン回して細部を確認したいのであるが、カクカク動く程度で、よくというか、全然状態がわからない!ってな状況に陥っているから。

まぁこれが解決できるのなら、多少の苦労もよいかと思ったのだが・・想像以上にはまってしまったのでした。

まぁ、電源ユニットの換装は覚悟していて、手元に換装できそうなものも用意してあったのだが、これが DELL Optiplex 980 のせいで、使えないじゃない。

このマシン、こんなでっかい筐体だし、マザーボードもでかいくせして miniATX の 24pin コネクタを採用していやがった。

調べていくと、他に、こんな構成となっているのは、

  • OptiPlex 760
  • OptiPlex 780
  • OptiPlex 960
  • OptiPlex 980

が該当し、この後は普通の ATX 仕様に戻っているらしい。

ったくなぁ。これじゃケーブル切って付け直すとかしない限りは普通の ATX 電源では、マザーボードに電源を供給できません。

さて次に、PCI-E のソケットであるが、この PC には 2つの PCI-E x 16 のソケットがあって、一番上と一番下。

現状の Radeon は一番上のソケットに刺さっていて使っていたので、そこに入れようとしたら・・・

入れるボードの Quadro ちゃんのケツが長くて、CPU の放熱器に干渉してしまい入らない・・仕方がないからこのソケットに装着するのはあきらめて、一番下のソケットに入れるというか、それしか方法がない・・まぁ入ったからよいけれど、気に入らない。

上のソケットに入れば、ディスプレイケーブルを装着しても、デスクの一番奥まで入るのだけれど、一番下だと、ぶつかってしまう・・要するに筐体が足元に出っ張るではないか!(ったくもう!だけど、仕方がないよね~)

ソケット問題は解決したが、残るは miniATX のコネクタに何とか変更しなければならない問題・・さてどうするか。

調べていくと、困っている人が他にもいるんだろうねぇ。

変換ケーブルが売られているからこれ買うか・・

一応電源の仕様次の通り、

普通の ATX のマザーボードに指すコネクタ

ピン番号名称ピン番号名称
13+3.3V DC1+3.3V DC
14-12V DC2+3.3V DC
15GND3GND
16PS ON4+5V DC
17GND5GND
18GND6+5V DC
19GND7GND
20NC8PWR OK
21+5V DC9+5V Stdby
22+5V DC10+12V DC
23+5V DC11+12V DC
24GND12+3.3V DC

 

そして、以下が DELL Optiplx 980 に採用されている miniATX 仕様のコネクタ

ピン番号名称ピン番号名称
13GND1GND
14GND2NC
15+3.3V DC3NC
16+3.3V DC4+3.3V DC
17PWR OK5GND
18GND6GND
19+12V DC7+12V DC
20-12V DC8+5V Stdby
21GND9GND
22PS ON10+5V DC
23+5V DC11+5V DC
24+5V DC12+5V DC

 

こんなピンアサインになっていて・・miniATX のコネクタってこんななの‥全然違うじゃん。

ケーブルちょん切って、つなぎなおせばよいのだけれど、こんなことはすぐにできるのであるが・・

用意した電源が、Seasonic の 660W のもので、素晴らしく良いものなので、もったいないなぁという気持ちが強く、これは中止。

この PC もすでに5年ほど使っているし、筐体は全然問題ないし、マザーボードだけでも、将来的に乗せ換えるかもという可能性もなくはないなぁと思い、仕方がないので、変換ケーブルを購入。

電源変換ケーブル

電源変換ケーブル

2~3日で届きました。

アマゾンにはないけれど、Yahoo! Shopping にありますね。

早速ボードを搭載。

でも、上側の PCI-E には、CPU のヒートシンクが干渉して入れることができない・・

NVIDIA Quadro FX3800 搭載

NVIDIA Quadro FX3800 搭載

後は、電源を換装して、電源周りのケーブルを全部交換して、完了。

電源 ON で、起動することを確認するのだが、無事に動作することを確認して、NVIDIA のサイトからダウンロードしたドライバーをあてて、完了です。

試しにこのグラボに供給している 12V の電源を外してみたら動くのかなぁと思って電源を外してみたが、これがないと BIOS のレベルで、ボードを認識しなくて、PC のブザー(ビープ音)が鳴って、終了なので、やっぱり電源はいるのですねぇ。

気になる電力消費は、少し増えているようであるが、接続されている APC の無停電電源はのユーティリティは、この UPS にはこれ以上、機器を接続しないで下さいと・・

200W 位電気を使っている模様で、アイドル状態でこれなので、GPU いっぱい使ったら、ギリギリかもね。(UPS の側が)

さてさて、3D のベンチマークはどうなったかというと、実は細かい性能は未だ測定していない。ってすごく時間がかかるのですよ。

ただ、使用感としては、自分で作る 3D データ程度なら、スムーズに回転させることができるし、細かいところもズームして、確実に確認できるようになっているので、効果は絶大ですな。(OpenGL を使ったアプリ)

ちなみに、NVIDIA のドライバーをインストールすると、ちゃんとユーティリティも入っていて、GPU の稼働率も表示される。

3D 処理をドカッと与えると、

NVIDIA のユーティリティ - GPU 使用率

NVIDIA のユーティリティ – GPU 使用率

まぁ動いているんだろうと、確認できる。

ちなみに、DirectX はどうなのかと思って、何で計るのが楽なのか(あまり重視していないので)Windows エクスペリエンスってのがあったようなぁと思い出したのだが、これって無くなった事(メニューからは)を思い出し、コマンドラインで起動。

  1. 管理者でコマンドプロンプト(DOS 窓ね)を起動
  2. winsat.exe formal とタイプし Enter Key を押す
  3. 測定が始まる
  4. C:\Windows\Performance\WinSAT\DataStoreフォルダ内の日付.Formal.Assesment(Initial).WinSAT.xml
    に測定データが XML 形式で書き込まれる
  5. そのままじゃ読みにくいので、
    WinSAT Viewer
    http://winsat.aroundit.net/ja/
    にこのファイルをドラッグ&ドロップする
  6. こんな感じで表示されますよ。
Windows エクスペリエンス インデックス - NVIDIA Quadro FX3800

Windows エクスペリエンス インデックス – NVIDIA Quadro FX3800

おそらくは DirectX なのだろうから、あまりって感じではありますが、下記が ATI Radeon HD 3450 の結果なので、速くなっていることは確認できる。が今度はディスクがボトルネックとなっているので、次は SSD ですか~。

Windows エクスペリエンス インデックス - Radeon HD 3450

Windows エクスペリエンス インデックス – Radeon HD 3450

しかしまぁ、のんびりとした環境で使っていたものだと、改めて驚いた。(グラフィックスに関しては)

OpenGL のベンチマークについては、別途測定してお知らせしようかと思っているのですが、時間がかかるのと、データが大きいので、測定するのに時間がかかりそう。

懐かしい SPEC なんてベンチマークが存在するようですが、一応落としたけれども、まだ測定はしていない・・また紹介しますね。

このボード、NVIDIA Quadro FX3800 って、中古も出回っていて、価格を調べたら5000円ぐらいで今は買えてしまうのね。

古いボードで、どうかな?って思っていたけれども、ミニタワーケースで電源が確保できていて、スロットに入るのであれば、投資してもこの価格なら満足できると思いますよ!

既に新しいものはたくさん出ているけれども、ちょいと 3D やるのであれば、十分満足できると思います。


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