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デルタ型 3D プリンター KOSSEL(中華製) – (1)機種のお勉強と選定・注文(決済)まで

ちょっと必要性を感じて、2~3か月前からなのですが、3D プリンターをいじくりまわしております。

実は中華製のデルタ型 3D プリンタが動き始めていてぼちぼちと進めているのですが、購入したのは KOSSEL というタイプの RepRap でオープンソースとして製作するためのデータが公開されている、そのすべての部品を集めたキット状態の物です。

設計した方は同じようですが、RepRap にはデルタ型プリンターが2種類あるとされていて、

左:KOSSEL / 右:ROSTOK

左:KOSSEL / 右:ROSTOK

です。大体似たような形ではありますが、細かい相違点は上記のリンクから確認できます。

メーカーから販売されている完成品もだいぶ安くなってきていて、オークションサイトなどでは中古品も出回るようになってきて、これなら手が届くかなという価格帯のものもたくさん見かけられるようになってきました。

まぁいろいろとやるわけですが、まずは最初なのでなぜこの機種の購入に至ったのかそしてどこでどうやって購入したのかなどについて書いてみたいと思います。

製品はキットの状態で届くので、もちろん組み立ても行ったわけ。

当然何回かに分けてその様子や、気が付いたことを数回に分けて書いてみたいと思います。

なぜデルタ型を選ぼうと思ったのか?

えっ?って思われるかもしれないけれど、単純に面白そうだから。

大別してデルタ型と呼ばれる三角柱のような形をした 3D プリンターと、箱に入った (ものが多い)X-Y-Z 軸上をヘッドが動くものの2種類があります。

それぞれ利点はあると思うのですが、デルタ型の利点としては以下のようなことが挙げられると思います。

  • 構造が単純で合理的に設計されている
  • 比較的ではあるが精度を出すのも容易である
  • 構造が単純であるために、そのコストも低く抑えることができる
  • 高さの高い(30センチ程)の造形物が出力できる

こんなところでしょうか?

RepRap のページに行くと、それぞれの部品の STL データをはじめとしてすべてが入手できるので、それを利用して部品からすべてを集めて(購入して)作り上げることもできるのですが、ざっくりとその部品を購入する費用を出してみると、実はなかなか高額になってしまうのですね。(日本で部品を購入すると)

その構成にもよるけれど、大体7万円ぐらいかかるかな?

なんて試算したりして、実はずいぶん長いこと考えていました。

当然いろいろな方法を考えるわけですけれども、AliExpress という中国のサイト。

これアリババが運営しているインターナショナルショッピングサイトですが、基本英語版のページで機械翻訳して日本語でも見ることもできるけど、やっぱまどろっこしいので英語で見てる。

そんなサイトを眺めていると、安いのですよ~

しかもたくさんあるのです。

デルタ型だけではなくて、X-Y-Z 型のものもあるけれど、やっぱり少し値段は高い。

デルタ型の KOSSEL だと大体 $150~(為替にもよるけど日本円で 17,000円ぐらい~)

先の通りデルタ型の 3D プリンターは三角柱の恰好をしていて、その三角の頂点にそれぞれ上下に稼働する部分があるのだけれど、ロッドを介してプリントヘッドを駆動する方法に違いがあり、それは下記の3種類。

  • プーリー式
  • リニアスライドレール式
  • リニアモーションベアリング式(こういう呼び方なのか?)

大体こんな駆動方法があります。

これ、上から価格が安い順番で並べてあります。

17,000円ぐらいのものはプーリー式で、デルタ型の三角形の頂点にあるフレームをプーリーで挟み込むような形状をしていて、これが上下に動きその先にロッドを介して接続されたプリントヘッドが動くわけです。

リニアモーションベアリング式というのは、丸い軸の上を移動するベアリングを使ったもので、精度は高いのだろうけれども価格も高く、軸の上を円筒形のベアリングが動くので、どうなのだろうねぇ?わからない。

従って、この駆動方法はデルタ型プリンターは精度を左右する重要なものの1つであるということになるのですが、しっかりと調整ができればプーリー式でもリニアスライドレール式でもそれほど精度は変わらないよと書かれている他のブログもありますね。

だから、ここいらへんで欲ってもんが出てきて、さぁてどうするか・・

となる訳です。

ちなみにリニアスライドレール式だと、大体 30,000円(弱)ぐらいからですか・・

で、そのほかにも製品によって沢山違いがあるのではありますが、今回購入する製品について、求める事やバッサリ切り捨てることを列挙すると以下のようになります。

  • 造形物はなるべく大きなものが出来るといいな
  • 出力する樹脂は PLA はもちろんだけど ABS も出力したい
  • オートレベルコントロール機能がついていると良さそうな感じ
  • ABS を使うことを考えるとヒーティングベッドが必要なんだ
  • まぁ最初なので積層精度(厚さ)やノズルの事は後回しにしよう(わからんもの)
  • プーリー式は安いけど、あとからリニアスライドレールにするとお金かかるからということを理由にして、精度が高いといわれるリニアスライドレール式にしよう!
    プーリー式にするには部品を 3D プリンターで出力して必要な部材をそろえればいいわけでしょ。リニアモーションベアリング式はその効果がよくわからないしお高いので却下。
  • 予算は送料込みで 35,000円ぐらいで収まるといいな

こんな感じで AliExpress の中を巡回します。

3D プリンターだけではなくて、いろいろなものが沢山(山ほど)あるので、ちらちらと勉強がてらサイトを散策するので、思いのほか時間かかる。(ってこの時が一番楽しいのだけどね)

最初はこの条件であるのかな?って思っていたけれど、あるのですよ。

最初は一から部品を集めて作ろうかと思っていたけれど、すみません。

この価格を知ってしまうと、日本でモノタロウやアマゾン(にもある)など様々なところから部品を集める手間とその費用を考えたら、絶対に安いといえると思います。

品質に関しては、?な部分も今の時点ではあるけれども、一から作る気でいるのだから、とりあえず購入して主要な部品だけでも使うことができればいいかな?

ってな考えもある。

もちろん改造や改善は前提として考えているので、こっちの方が絶対お得(と思う)。

多分リニアスライドレールを別途日本で購入したら、3本買うとこれだけでこれぐらいの値段にはなりそうだしね。

1週間ぐらい探しまくったかな?

タイムセールとか期間限定の割引なども行われていて、指がぴくぴくしましたけれども、落ち着いて内容を確認して選択したのは下記の機種。

Delta KOSSEL 3D Printer

Delta KOSSEL 3D Printer

造形物は 18Φ x 30cm まで。

ABS を材料に造形するためのヒーティングベッドと、それを駆動するために強化された電源がついているフルセット。

お値段は約 34,000円(送料込み)でした。

他にも沢山のおまけがついているセットもあって、組み立てて即造形ができるように PLA のフィラメントがセットされていたり、SD メモリーカードとそのリーダーがセットされていたりとたくさんありますよ。

PLA いるよなぁとは思ったけれども、材料ってそのメーカーによって(おそらくは)特性に差があるだろうと思うし、安定して造形するには同じもののを使い続けたほうが良いのだろうなぁという判断から、次に入手できるかどうかわからない材料のおまけはやめにして、国内でいつも同じものが手に入れられるものを選ぼうという少しはまともな気持ちがひらめいてやめにしました。

さて、どこでも同じだけれど AliExpress に会員登録してショッピングカートにいれて、さて決済はどうするか?

やっぱり少し不安が残る。

サーバーはどこにあるかわからないけれど、カード情報入れちゃって大丈夫かなっと。

もちろん銀行振り込みも選択できるけれども、海外送金だと手数料が半端ないし、やっぱりクレジットカードなのだけれどね。

そんなときに役に立つのが JNB(ジャパンネッバンク銀行)の VISA デビット

ホントのカードのほかに、カード番号をいくつか発行することもできるし、そのカード番号の利用も中止したり再開したりすることのできるサービス。

このカード番号使って、いつもは利用中止としておけばよいだろうってことで、これで決済。

おっ、3D セキュアに対応していて、瞬時に決済完了。

ぎゃ!デビットなので即引き落とされていやがる。(あたりまえだけどさ)

素晴らしい。使ったカードの番号を利用中止にして、オシマイ。

AliExpress では 24 時間支払い保留ということで、確認するんだと。

こちもこちらではありますが、AliExpress さんもなかなかですねぇ。

さて、届くのが楽しみな状態まで来たけど、次回は荷物のトラッキングや開梱などについて書きますね!

この記事は数回に分けて書いています。

デルタ型 3D プリンター KOSSEL(中華製) – (1)機種のお勉強と選定・注文(決済)まで(この記事)
デルタ型 3D プリンター KOSSEL(中華製) – (2)荷物のトラッキングと開梱、ざっと部品を確認編
デルタ型 3D プリンター KOSSEL(中華製) – (3)パーツの紹介(樹脂パーツ編)
デルタ型 3D プリンター KOSSEL(中華製) – (4)パーツの紹介(電子部品編)

デルタ型 3D プリンター KOSSEL(中華製) – (5)パーツの紹介(フレーム他金属部品編)

記事が公開されたらそれぞれにリンクを張っておきます。


2 Comments

  1. ねこ丸
    2018/08/22

    KOSSEL ROSTOK って どっちも同じ人の設計。
    ドイツ系アメリカ人 ヨハンさん。
    母国ドイツの街 ROSTOK と 偉人 KOSSEL にちなんでいます。

    • minorus
      2018/08/22

      ねこ丸さん
      こんにちは。
      ご教授いただきましてありがとうございます。
      今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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