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この記事は 2014年07月18日 に以下のカテゴリに投稿されました Arduino Blog, ドローン.

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マルチコプター : とは?

マルチコプターとは

マルチコプターは、いくつかの種類がありますが、たとえば3個や4個もしくは6個のモーターを搭載し、プロペラを回してヘリコプターや UFO (見たことないけど)のように垂直方向に離陸できる飛行物体です。これらの総称がマルチコプターです。離陸してしまえば普通のヘリコプターのように飛行します。

話が横道にそれますが、レクサスのコマーシャルや

レクサスのコマーシャル

マルチコプター

コマーシャルのメイキングでは何機ものマルチコプターが機敏にかつシンクロナイズして華麗に飛行している様子や(コレCGではないんですね)、先に開催されたソチの冬季オリンピックでは、がんばる選手の姿や観客の様子をマルチコプターに搭載されたカメラで撮影しているのをテレビで見た方もいるのではないでしょうか?

アマゾンでは宅配サービスに利用するとか、他にもこんな感じで活躍する可能性も持っています。

話を元に戻します。

マルチコプターを細分すると3個のモーターで飛行するものをトライコプター、4個のものはクアッドコプターまたはクアドロコプター、6個のものはヘキサコプターと呼んだりします。

こちら

MultiWii の御本家サイトですが、このページの中程にマルチコプターの構成が記載されています。モータの回転方向が逆の物がありますが、これは反動トルクをお互いに打ち消すためです。

操縦は電波により行います。操縦方法もいくつかの方法がありますが、トイ・ラジコン(子供のおもちゃ)では、スマートフォンで操縦できるものもあります。ホビー・ラジコンでは、2.4GHz 帯などの許可された電波を使い 4ch(チャネル)以上のチャネル数を持ったプロポ・システムを使います。

4個や6個のモーターをプロポにより直接操作するわけではなく、機体側に搭載する受信機とモータの間に、フライト・コントローラと呼ばれるコンピュータを介在させ機体の姿勢を制御します。

フライトコントローラにもいくつかの代表的なシステムがありますが、共通しているのは機体を制御するために必要な各種のセンサーを装備している点です。通常装備されているセンサーは、

  1. 3軸ジャイロセンサー
  2. 加速度センサー
  3. 気圧センサー

などのセンサーです。オプションで GPS システムも装備できます。

3軸ジャイロセンサーは XYZ で表される動きを監視し、機体の姿勢を制御します

加速度センサーは機体がどの方向に動いているかを把握します。

気圧センサーは気圧を計ることにより、機体の高度を把握します。

これらのセンサーがフライトコントローラにCPU(コンピュータ)とともに搭載され、外乱による機体の動きを補正し、機体を安定させて操作を容易にするわけです。

フライトコントローラは、一種のコンピュータシステムですから、ソフトウエアにより搭載された各種のセンサーの状態を監視し、飛行を可能にします。

このソフトウエアはマルチコプターを飛行させるには、非常に重要な役割を果たします。

ソフトウエアはオープンソースで自由にコードを見ることもできるし、改造も可能で、開発環境も含めて、その全てが無料で入手が可能なシステムが存在するのです。

その名称は MultiWii (マルチウィー)といいます。

MultiWii は、Arduino をベースとしたシステムです。

このところ、Arduino を触っていて、簡単なハードウエアやスケッチ(ソフトウエアのソースコードのことを Arduino ではスケッチと呼びます)を作っては楽しんできましたが、このシステムはセンサーの使い方などを学ぶにも好都合なシステムだと思います。自分で作った物が動くとか飛ぶとか思うと、これは楽しいです。

ただ、このシステムを使って飛行を可能にするには、多くの経験と知識が必要と思われ、マルチコプターを飛ばしたいだけなんだけど・・ってだけの方には向かないかもしれません。別のフライトコントローラを使ったほうがよいかもです。特に設定も必要も無く、すぐに飛行できるシステムも入手が可能だと思います。MultiWii ではスケッチを・・と書いたので、ソフトウエアをいじる必要があるのか・・と思うかもしれませんが、飛行を可能にするのが目的であれば、それは違います。確かに開発環境を用意して、それを使うわけですが、スケッチ(ソフトウエア)が使う設定ファイルを自分のシステムに合わせて改変し、調整を行う作業が中心となります。少しハードルが下がりました。

ざっとそろえてボチボチ進めていますが、それでもMultiWii をつかったマルチコプターの難易度は低くはないと思います。必要な知識としては、以下のとおりでしょうか。今は、知らなくったって、出来無くったって、これから始めるのですから、調べて学習すれば良いのです。情報はインターネットに沢山あります。

  1. 電子工作に関連する初歩的な知識と技術
    中学校の技術(って今あるの?)の時間で習った電気的なことぐらいでしょうか?
    具体的には VCC とか GND とか TX とか RX とかそんなことを知っているぐらいかと。後は半田付けが出来ること。ケーブルを作るぐらいの事ですから、それほど大変ではありませんので、まぁ大丈夫と思います。得意でない人は練習しましょ。
  2. Arduino について、多少の知識があること。
    少なくともスケッチとか IDE とかコンパイルしてArduino にファームウエアを転送するとかですね。
  3. ラジコン(飛行機系のホビーラジコン)の経験があると何かと便利かと思います。
  4. 英語のページがちょっとだけ読めると楽かも・・やはり海外の方が情報の質はともかく、量としては多いです。
  5. 工作が得意だといいですよ。何かといろいろ作ったり組み立てたりが多いです。工夫も必要かなぁ。
  6. PC(Window7以降がよさそう)が使える事。これがないと難しいです。

ざっと思うことを列挙しましたが、こんな感じかと思います。(勝手に書いてることですけど)

次回以降はもう少し詳しく MultiWii をつかったマルチコプターについて、なるべくわかりやすく解説してきたいと思います。少しでも、これからはじめる方の参考になるといいなぁ。と思っています。でもこれは、試行錯誤の結果なのですよ。やっぱりそれなりに工夫や努力しないと、目標にはたどり着けないかもですね。頑張ります。


One Comment

  1. minorus
    2014/07/18

    レクサスのコマーシャルやメーキングは以下のリンクにありますよ。

    https://www.youtube.com/watch?v=uj0v1BgzUdc <- コマーシャル
    https://www.youtube.com/watch?v=M1ShuAEIfGw#t=93 <- メイキング

    うまく動画が埋め込めなかったのです。スミマセン。

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