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この記事は 2014年12月29日 に以下のカテゴリに投稿されました SIM Blog.

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Q&A:気になるユーモバイルのLTE無制限SIM — 1ヶ月使ってみてわかったことまとめ

皆さん、お久しぶりです。Penname 3Jです。

今年もいよいよ残すところ、あと数日となってしまいましたが、年越しの準備は整いましたでしょうか?

さて、今年2014年はガジェット好き、またその中でも特にMVNO事業の日本浸透を心から願う私としてはものすごく意義深い年となりました。

この1年でMVNO事業はかなり大きな進展を遂げるだろうと思ってはいたのですが、その速度たるや私の予想をはるかに上回り、1年をほぼ終えるこの時期にはもうついていけないというか、私のような頭の悪い人間にとってはもはや到底覚えきれないレベルの領域に達しています。

もう正直すべてを覚えるのは数カ月前に諦めてしまった私なのですが、それはそれとして、やはりこの1年で一番衝撃を受けたのはNTTぷららやユーモバイルのLTEデータ容量無制限SIMでした(どうやら今では日本通信やKDDIなども同様のサービスを始めたようですが)。アメリカでも、日本でも、今はどのキャリアも通信容量の制限を設けるばかりか、もしかしたらパケット代が従量制になるときがくるのではないかと言われているこの時期に、まさか1 MVNOの企業が容量無制限のSIMを大々的に宣伝して実際に販売を開始するなんて、どうやったら蚤のように小さな脳みそしか持たない私がこのパズルの世界のような事態を呑み込めるというのでしょうか。

しかも、NTTぷららの無制限SIMは毎月使用できる容量が無制限だとしても、通信速度に関しては3 Mbpsという上限の規制をきちんと設けているので話としては分かるような気がするのですが、ユーモバイルのように速度(特に下りの上限速度)+通信容量の、そのどちらに対しても規制を設けない、まさに正真正銘の「LTE無制限サービス」を謳ったSIMカードのサービスを開始するなんて、とてもじゃないですが、私には理解ができませんでした。

本当にユーモバイルのこのSIMには一切何の制限もかけられていないのか?

しばらくずっとこの疑問が頭から離れず、実際にこの無制限SIMがユーモバイルから販売開始された11/1以降も、ことあるごとにネットに登場する様々なレビュー記事を探してきては、あーでもない、こーでもないと自分なりの思考をいろいろ凝らしてみたものです。

でも、やはり実物がないとわかるものもわからない。。

ということで、実ははじめはこれ以上SIMの運用コストを増やしたくないという気持ちからこのSIMの購入はやめておこうと思っていたのですが、ついに11/20頃、とうとうこのSIMを契約してしまいました。

そして、使い始めて約1か月。実際に使い始めてみると、なんとなくですが、見えないものも少しずつ見えてきました。

この記事では、きっと私と同じような疑問を抱き、実は興味はあるものの、まだ見えるものも見えていないのでなかなかその先の一歩を踏み出せないというような方たちのために、私が実際に使って知りえたことをちょっといつもとは違う形でお伝えしたいと思います。

ずっとこの記事はいつか書こうと思っていて、その表現の仕方をどうすべきかいろいろ悩んでいたのですが、やはり一番わかりやすいのは自問自答のQ&A方式がいいのではないかと思いました。つきましては、勝手に自分で質問を考え、それに自分で答えていく形で皆さんにお伝えしたい内容をまとめてみたいと思います。

 


<Q&A 目次>

※ 本記事の目玉「1ヶ月間の速度実測値表」にジャンプ


 

Q1.  ユーモバイルのLTE無制限SIMはどうやったら購入できますか?

A:  そういえば、2013年9月にU-NEXT社が「u-mobile*d」というブランド名ではじめてSIMカードを販売し始めた当時は、まだ製品の購入手続きは当社のホームページ(http://umobile.jp/)からしかおこなうことができていませんでした。(当時の様子はこの記事を参照)

それから1年強、このSIMカードは今もなお、当社のホームページから購入することができるのですが、U-NEXT社はその後、着実に販売拠点を広げ、今ではAmazonや楽天のようなネット通販サイト、ヨドバシカメラやヤマダ電機のような家電量販店、または青山にあるU-NEXTの直営店「U-NEXTストア」のような様々な場所で購入することができるようになっています。

・ ユーモバイルのSIMカードを購入可能な家電量販店
・ Amazonサイトの一例
・ 楽天サイトの一例
・ U-NEXTストア(直営店)

これらのどこかでSIMカードを購入したら、あとは以下のいずれかのページを参照して、必要な手続き(まだ買ったばかりの時はSIMカードが有効になっていないので、これを有効にするいわゆる「アクティベーション」の処理)をインターネット経由でおこないます。

・ データ専用SIM
・ 通話プラスSIM

アクティベーションの処理はインターネットに接続しておこなう必要があるので面倒といえば面倒なのですが、上記ページの説明にしたがって書いてある通りにやれば特に迷うことはないと思います。特段に言及すべきことがあるとすると、このSIMカードの利用手続きをおこなうにはクレジットカードが必要となります。また、データ専用のSIMカードを購入する際は特に必要ないのですが、音声サービスもプラスしたものを契約しようとすると、運転免許証など、自分を証明する書類が必要になります。

なお、このような一連の手続きが面倒だと感じる人は青山のU-NEXTストアに出向くといいかもしれません。U-NEXTストアはこんな感じで銀座線「外苑前」駅から数分のところにあるのですが、このような一等地の場所ということもあってかびっくりするくらいに占有スペースが小さなストアです。

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実際行ってみたのですが、スペース的には8畳くらいといった感じかな。よくある商店街の一角にある小さな携帯ショップくらいの大きさです。で、ここでSIMカードの購入の意思を店員さんに告げると、エレベータに乗って2階に案内されます。そして、この2階で必要な手続きをおこないます。お願いすれば係員さんが全部やってくれるので、自分でやるのが面倒だと思う人はここに行ってみるといいと思います。

(補足)ちなみにこの記事では本SIMのことを「ユーモバイルLTE無制限SIM」というような感じで表現していますが、本家のU-NEXT社が発表している正式名称は:
・ 「U-mobileデータ専用 LTE使い放題」(データ通信のみ)
・ 「U-mobile通話プラスLTE使い放題」(データ通信+音声サービス)
となるそうです。2013年第4四半期にデータ通信専用のSIMカードを提供し始めたときは「u-mobile*d」というブランド名でSIMカードを販売していましたが、この記事にあるように、10/31から音声サービス付のプランを販売開始すると同時に、さらには11/1からデータプランに「LTE使い放題」プランを追加してその他データプランも見直したことから、ブランド名称を「u-mobile*d」からそれえぞれ「U-mobileデータ専用」および「U-mobile通話プラス」に変更したみたいです。

2013年第4四半期にデータ通信専用のSIMカードを提供し始めたときは「u-mobile*d」というブランド名でSIMカードを販売していましたが、この記事(http://umobile.jp/news/20141031/) にあるように10 /31から音声サービス付のプランを販売開始すると同時に、さらには11/1からデータプランに「LTE使い放題」プランを追加してその他データプランも見直したことから、ブランド名称を「u-mobile*d」からそれえぞれ「U-mobile通話プラス」および「U-mobileデータ専用」に変更したみたいです。

 

Q2.  LTE無制限SIMを購入する際にかかる費用、および毎月の運用費はいくらいになりますか?

A:  そうですね、私は今回U-NEXTストアに直接足を運んで「U-mobileデータ専用 LTE使い放題」(音声はつけませんでした)を1つ契約したのですが、かかった費用は以下のとおりでした:

契約当日:
・  契約事務手数料(=SIMカード購入代金):  3240円
(※ネット通販とかだともっと安くSIMをゲットできるみたいです)

毎月の利用料金:
・  データ専用SIMの場合:  毎月2678円(利用開始月は無料、2か月目からこの金額で課金開始)
・  通話プラスSIMの場合:  毎月3218円(利用開始月の料金は日割り計算となる模様)

その他:
・  SMS機能を別途契約する場合:  毎月162円+送信したSMSごとの利用料金(1通当たり国内向けは3円+消費税、海外向けは無課税100円)
・  通話プラスSIMを利用する場合:  通話する毎に別途30秒21.6円がかかります。
・  このほかに、ユニバーサルサービス料が毎月3円かかります。また、通話プラスのプランでは別途オプションとしてキャッチホン機能を毎月216円、留守番電話機能を毎月324円、転送電話機能を無料で提供しているようです。

※注: 上記の値段は、特段の記述がない限り、消費税(この記事を書いた時点では税率は8%)の金額となります。ユーモバイルはよく「LTE使い放題のプランがなんと2480円!」とか「これに通話サービスをプラスしても2980円!」とかいうふうに大々的に宣伝していますが、これらはすべて税の金額となるので注意が必要です。一方、NTTぷららはLTE無制限プランが2980円と発表していますが、これは税の金額となります。

 

Q3.  このLTE無制限SIMは、途中解約する際に違約金はかかりますか?

A:  途中契約の条件と違約金については、利用するSIMが「U-mobileデータ専用 LTE使い放題」プランのものか「U-mobile通話プラスLTE使い放題」プランのものかにより異なるようです。

私がU-NEXTストアで受けた説明では、「U-mobileデータ専用 LTE使い放題」のSIMを契約した場合は特に途中解約する際の制限はないそうです。なので、たとえば契約した当月や2ヶ月目とかにSIMを解約しても違約金は一切かからないそうです。(ただし、詳しく聞き忘れましたが、契約をしたその月にすぐにSIMを解約してしまう場合は、別途その月の基本使用料(?)の支払いが必要となるそうです。)

一方、契約したSIMが「U-mobile通話プラスLTE使い放題」のプランのものだった場合は、「最低利用期間=6ヶ月」という制限がかかります。通話プラスの場合、この最低利用期間内に解約をおこなうと、違約金(契約事務手数料)として6480円が課せられるそうです。ただし、この期間を過ぎるまでずっと利用を続けていれば、その後は違約金は一切かからないそうです。

なお、両プランのどちらを契約している場合でも、解約をおこなう際は解約月の次の月の15日までに当社指定の住所宛に必着でSIMカードを返却しないと、なぜか手数料として2000円を支払う必要があるそうです。OCNモバイルONEとかだと最後にSIMを返却しなくてもお金を取られたりはしないんですけどね..

 

Q4.  このSIMカードをスマートフォンなどで使用する際、これら端末側で必要な設定はありますか?また何らかの設定が必要な場合、その設定は簡単ですか?

A:  たとえば、スマートフォンやタブレット端末に本SIMカードを挿入してデータ通信をおこなうには、いわゆるアクセスポイントの設定が必要となります。(通話をおこなうことに関しては、設定は一切不要。)

アクセスポイントとは、必要な説明をすべてはしょってものすごく簡単に言うと、各ネットワーク通信機器(スマホやタブレットなど)が自分の契約先のプロバイダ(この記事の例ではプロバイダはユーモバイル)を経由して無事通信ができるよう、この端末に直接書き込んであげる接続先情報となる設定のことです。

ユーモバイルはこのページこのページにあるように様々なプランをユーザーに提供していますが、アクセスポイントの設定はすべてのSIMに対して共通となっています。

ユーモバイルの場合、次の情報をスマートフォンやタブレット端末に設定してあげます。
・ APN(アクセスポイント):  umobile.jp
・  ユーザー名:  umobile@umobile.jp
・  パスワード:  umobile
・  認証タイプ(iPhoneなど、端末によって不要な場合あり):  PAPまたはCHAP

実際の設定の仕方はとても簡単で、やり方さえわかってしまえば拍子抜けしてしまうほどに超単純なものとなります。この記事にスクリーンショット付きでわかりやすい解説が載っていますので、必要な方はぜひ参照してください。

または、ユーモバイル本家の説明は以下のページにあります。
・  アンドロイド端末の設定
・  iPhoneの設定
注:  アンドロイド端末で本SIMカードをご利用の方は、注意点として最後にAPNの保存を忘れないようにしてください。(上記本家のページの手順7~10となります)

なお、私は多くの場合、この「U-mobileデータ専用 LTE使い放題」のSIMカードをNEC製のAterm MR03LNという、いわゆるモバイルルータで使用しています。このようなモバイルルータ(またはポケットWi-Fiとか言ったりもするのかな?)の端末の場合でも、必要な設定の考え方は同じです。モバイルルータの場合、製品によってはこの記事でも触れたようにPCとモバイルルータをUSBでいったん接続する必要があったりするようですが、最近の端末ではこのアクセスポイントの設定をスマホのアプリ上でもできたりするみたいですね。私の買ったAterm MR03LNでは、どうやらスマホ(iPhoneやアンドロイド端末)のアプリ上でも設定ができるみたいです。このモバイルルータに関しては、アクセスポイント設定の手順はこのページが参考になります。

 

Q5.  このSIMは、ドコモ、ソフトバンク、au、ワイモバイルが販売するすべての端末で利用できますか?また、Androidの端末以外に、iPhoneでも利用できますか?

A:  そうですね、今の日本の現状を考えた場合、ドコモが販売しているアンドロイドおよびiOSの端末であれば、ほぼすべての端末で利用できると思っていいでしょう。また、Nexus 5のようにSIMロックがかかっていない端末で、なおかつ使用する周波数帯がドコモのネットワークが使用するもののすべてまたは一部をカバーしているような場合には、ワイモバイルの端末でも利用できると考えて大丈夫だと思います(参考記事)。残念ながら、auやソフトバンクの端末は、今のところほぼすべての端末にガチガチのSIMロックがかけられているので、まず現時点ではまったく利用できないと思っていいと思います。

考えるポイント:

1. そもそもユーモバイルは、ドコモのインフラを借りて商売をしているMVNO事業者

  • ユーモバイルは一応自分の独自のブランド名を使用してSIMカードを販売しているが、実際にはこれらSIMカードのベースはドコモのSIM。つまり、もともとはドコモのインフラネットワーク上で動作するように作られているSIMを使用しているので、当然のことながら、これらはドコモのネットワーク上であれば普通に動作する。
  • しかも、ドコモが販売するアンドロイド端末では、基本的にアクセスポイントの設定をユーザーが自由に追加できるようになっている。このため、初期設定の際にアクセスポイントの設定等でユーザーが困ることはない。
  • iPhoneやiPadではこれらアクセスポイントの設定メニューはユーザーがいじれないようになっているが、ユーモバイルはこれによってユーザーが困らないように、iPhone/iPad専用の「APN構成プロファイル」というプログラムを無償で提供しているので、ユーザーはこれをダウンロードすることによって手間をかけずに簡単にアクセスポイントの設定ができる。

2.  日本ではおなじみの端末SIMロック

  • 従来の3G通信のみに関して言うと、ドコモやソフトバンクはヨーロッパで主に採用されているW-CDMA(またはUMTSと呼ばれたりもします)という規格の通信方式を使用しており、一方でauはアメリカで主に採用されているCDMAという規格の通信方式を使用している。この規格の違いから、3Gのネットワーク上では、ドコモやソフトバンクのSIMカードをauの端末に挿入しても通信を行うことはできないが、SIMロックさえかかってさえいなければ理論上ではドコモのSIMカードををソフトバンクの端末に挿入しても基本的に問題なく通信を行うことはできるはず。だが、この意味においては、残念ながらソフトバンクが当社の端末に対してガチガチのSIMロックをかけている(というか、ソフトバンクのスマートフォンは当社のSIMカードを挿入していないと電源を入れたときに端末が立が上がらないようになっている)ということがあるため、事実上ドコモのSIMカードはソフトバンクの端末に挿しても使用することができないという定説が成り立っている。
  • LTE通信に関しては、auやドコモのように従来の通信方式が異なっている事業者間であっても、SIMロックさえ解除してあげれば、技術上通信は可能らしい。だが、残念なことに、auはこれまでに何度総務省等がSIMロック解除を勧告しても、このような勧告にまず応じたことがない。また、ソフトバンクに関しては、上記ですでに述べたようにほぼすべての端末に対してSIMロック解除のサービスを提供していないのが現状なため、どちらにしても当社のスマートフォンに対してドコモや他社のSIMカードを挿して端末を起動することができないようになっている。このようなことから、auとソフトバンクが販売する端末ではユーモバイルのSIMは実質上使えないというのが現状。(ただし、来年の5月以降、最近総務省がまとめた「SIMロック解除に関するガイドライン」にしたがって各キャリアが快くユーザーのSIMロック解除のリクエストに応じるようになれば、この定説は崩れるかもしれない。)
  • ワイモバイルに関しては、当社がイーモバイルだった時代(2014年8/1以前)はほとんどの端末がSIMフリーだったが、最近はソフトバンクと同等のSIMロックを一部端末にかけているらしい(参考記事)。このため、ワイモバイルの場合、Nexus 5やSTREAMのようにSIMロックがかかっていない端末であれば、次項で説明する周波数のカバー状況次第でユーモバイルのSIMカードでも運用が可能となるはずである。

3. 対応周波数

ユーモバイルのSIMは以下の周波数帯(つまりドコモのネットワークがサポートする周波数帯)に対応する。自分の利用する端末がこれら周波数帯のすべてまたは一部に対応している場合は、SIMロックさえかかっていなければおそらくユーモバイルSIMによるデータ通信の運用が可能。

  • LTE
       ・  Band1 (2.1GHz帯)
       ・  Band3(1.7GHz帯 or 1.8GHz帯)
       ・  Band19(800MHz帯)
       ・  Band21(1.5GHz帯)
  • 3G
       ・  Band1(2.1GHz帯)
       ・  Band6(800MHz帯)

周波数帯の概念や考え方については、この記事がとても参考になります。
たとえば、ワイモバイルのNexus 5は誰もが認める、れっきとしたSIMフリーの端末となりますが、これに加えこの端末は上記のLTE Band1とBand3、および3GのBand1に対応しているので、十分にユーモバイルのSIMカードに対応するということになります。(※これと同じ理論で、最新のNexus 6ももちろんユーモバイルのSIMカードに対応します。Nexus 6はドコモネットワークという意味ではLTE Band 21以外のすべてに対応しているようですね。すばらしい。あまりに高くて私には手がでないのですが..)

このほか、たとえば私が愛用しているAterm MR03LNのようなモバイルルータだったり、Windows PhoneやWindowsタブレットのような端末だったとしても、もしそれがドコモが販売するものだったり、またはそれ以外の販売元でもSIMフリーの状態のものであればどの端末でも基本的に使えると思います。

一応、念のためにユーモバイル本家が動作を確認している端末についても触れておくと、その一覧はここで確認できます。まぁ、ここには限られた端末しか記載されていませんが、実際には何度も述べましたように、その販売元がドコモであれば基本どの端末でもOKで、それ以外であればMVNO各社を含めどの事業者が販売するものであったとしても、その端末がSIMフリーのものであれば多分使えると思います。

あ、そういえば、LTEには対応していない私のVEGA Ironですが、なんとか上記の3G Band 1には対応しているようなので、使おうと思えばこの端末でもユーモバイルのSIMカードはどうにか使えるようです。

 

Q6.  データ通信の速度は何Mbpsくらい出ますか?また、この際、通信速度は24時間常に安定していますか?

A:  そうですね、この質問に返答する前に、まずユーモバイルの通信設備増強の事情について簡単に触れさせてください。

ネットでよく話題になっていましたが、このユーモバイルのLTE無制限プランのSIMはどうも初めの頃は速度があまり出ず、当時はユーザーの大きな不満をかっていたようです。というか、11/1にLTE無制限プランを販売開始して以来、当分の間は下り0.1Mbpsとか0.2Mbpsくらいしか出ない時間帯も多々あったようで、さすがにユーモバイルとしても何かの手段を講じざるを得ない状況となっていました。

このため、ユーモバイルは過去に合計4回通信設備の増強(というか正確には帯域の増強だと思います)をおこないました。
・  1回目:  11/10
・  2回目:  12/01
・  3回目:  12/05
・  4回目:  12/16

私は11/20頃このSIMを買ったので、はじめの1回目の帯域増強がどれだけ従来の通信速度に影響を与えたのかわかっていないのですが、その後の3回分の増強であれば身をもって経験することができました。で、ずはり感想を言うと、これらの増強は確実に通信速度向上に威力を発揮したと思います。

まず、11/20頃に私がSIMを購入したときは、通信速度は(主に夜間にかけて)たまに下りで3Mbpsを超えることがあったくらいで、ほとんどの場合が0.2~1Mbpsあたりをぐるぐる回っていました。
(注: 以下、あげる数値はすべて下りの速度になります。ユーモバイルのSIMは前から上りに関しては普通のSIMよりだいぶ安定している面があったようで、だいたいどの時間帯に速度を計測しても、数Mbpsの十分な速度をたたき出していました。このため、この記事では上りに対してはかなりざっくりと説明を割愛させていただきます。)

ところが、12/1の増強があってくらいからは着実にその速度が上がっていき、朝やランチタイムの時でもほぼ下りで0.5Mbpsを下回ることはなくなっていきました。

で、一番速度が安定してきたかなと思えるようになったのは、12/16の4回目の増強の後でした。それまでは、一度六本木あたりで7Mbps程度の速度を記録した以外は、だいたい朝とランチタイムの混むと思われる時間帯は0.5~1.5 Mbpsあたり、それ以外の混んでないと思われる時間帯(主に夜0時過ぎの夜間)は最高でも3 Mbps強程度の速度しか出ていませんでした。それがなんと12/16以降は、たとえば朝の10時頃の時間帯や夕方前の15~16時頃であれば、すごいときは10Mbps程度(最高で12Mbps強)の数値をただき出してくれるようになっていきました。

ということで、しばらく速度の計測を続けていると、ある程度毎日のユーモバイルSIMの通信速度の癖がわかってきました。あくまでこれはすべて私の個人的な見解となりますが、このSIMにおける1日(=24時間)の通信速度の変動は、今(12/16以降)ではだいたい以下のような感じで安定して遷移していると思います。

  • 夜間0時を過ぎて早朝の午前7時か8時くらいまでの間は、ほぼ安定して下り3Mbps前後の速度が出る(たまに5~6Mbpsの数値をただき出すことも)
  • そのほかは、だいたい混んでいるときでもほぼ安定して、最低でも約1Mbps程度の速度が出る(午前10時前後、および午後3~4時の時間帯を除けば、混んでいなければ安定して1.5~3.5Mbpsの速度が出る)
  • なぜかわからないが、午前10時と午後3~4時前後の時間帯は速度が一気に上がり、安定して3~6Mbps程度の速度が出る(しかも、測定する場所によっては9~12Mbpsの数値をたたき出すこともしばしば)

…とは言っても、実際に図った数値というか、何かの根拠がないと本当にそうなのかどうかは判断できせんよね。

ということで、これは11/26からになるのですが、何らかの形でこの根拠を示したいという思いから、時間の許す限り頻繁にこのSIMによる速度の計測を行い、その結果を以下のサイト(私個人のSNSアカウントのページです)にしこしことアップしていったものがあります。

11/26~11/27までの計測結果:
https://www.facebook.com/profile.php?id=100005114357787
https://www.facebook.com/profile.php?id=100005114357787&sk=photos&viewas=100000686899395&pnref=lhc

11/28以降の計測結果:
https://plus.google.com/113797239623561717263/posts?hl=ja

結構一日に何度も計測を行い、しかもほぼ毎日この行為を続けていったので、それなりに多くのデータがたまりました。結構皆さんの参考になると思うので、ご自由に閲覧していただければと思います。

なお、この速度計測については、よく多くのメディアがSpeedtest.netやRBB TODAY SPEED TESTなど少なくとも2つ以上の計測アプリを使用してそのデータを公開したりしていますが、私の場合は便宜上唯一、Speedtest.netのアプリしか使うことはありませんでした。もしかしたら読者の皆さんの中には「アプリ1つだけの計測結果なら十分といえない」と思われる方がいるかもしれないのですが、おそらく複数のアプリで計測を行ってもそんなに大差はないと思いますし、データとしては丸1ヶ月間数値を取り続けたわけですので、内容的にはそれなりの価値あるものだと思っていただけると思います。

では、以下、忙しくて手が回らなかったときなど計測ができなかった日や時間帯がところどころにありますが、私がこの1ヶ月間で得ることのできた数値をほぼすべて公開します。
※注:  下表では計測した場所については詳しく触れていませんが、私の普段の活動範囲はだいたい品川(Office)から東京都の一番右(Home)くらいの地域です。利用する交通機関は地下鉄が多いです。

日付時間計測結果
(上り)
計測結果
(下り)
コメント
 速度実測値(2014年 11/26~12/28) 
11/26午後0.08 Mbps1.52 Mbps11/24-1125にかけ、2GB強のデータ通信をおこなった経緯がある
11/27午後0時過ぎ3.59 Mbps2.09 Mbps
11/27午前7時頃1.29 Mbps1.16 Mbps
11/27午後7時頃0.33 Mbps2.78 Mbps
11/279:50 PM0.47 Mbps4.70 Mbps
11/287:12 AM3.08 Mbps3.58 Mbps
11/288:05 AM0.49 Mbps3.76 Mbps
11/282:32 PM0.14 Mbps0.14 Mbps
11/287:10 PM0.40 Mbps3.10 Mbps
11/2810:05 PM1.33 Mbps3.38 Mbps
11/2900:46 AM3.37 Mbps3.58 Mbps
11/296:20 PM0.51 Mbps2.02 Mbps
11/297:22 PM0.93 Mbps3.48 Mbps
11/3000:51 AM3.38 Mbps6.99 Mbps
11/303:27 AM3.33 Mbps7.78 Mbps
11/3011:16 AM0.12 Mbps0.06 Mbps
11/301:45 PM0.12 Mbps0.06 Mbps
11/306:28 PM0.70 Mbps3.64 Mbps
11/309:19 PM0.97 Mbps2.54 Mbps
11/3011:04 PM1.14 Mbps2.94 Mbps
12/100:14 AM2.04 Mbps4.91 Mbps設備増強
12/11:43 AM3.23 Mbps3.01 Mbps
12/18.53 AM0.63 Mbps4.31 Mbps
12/100:43 PM0.65 Mbps2.99 Mbps
12/12:27 PM7.17 Mbps5.17 Mbps地下鉄 大門
12/12:38 PM5.38 Mbps8.18 Mbps地下鉄 六本木
12/14:29 PM2.60 Mbps2.60 Mbps
12/17:10 PM1.50 Mbps3.24 Mbps
12/111:49 PM1.52 Mbps1.91 Mbps
12/20:44 AM3.76 Mbps8.74 Mbps
12/26:38 PM2.97 Mbps3.32 Mbps
12/300:00 AM2.64 Mbps3.95 Mbps
12/31:14 AM3.24 Mbps5.28 Mbps
12/37:28 AM3.67 Mbps4.01 Mbps
12/36:59 PM0.96 Mbps3.10 Mbps
12/310:58 PM1.38 Mbps3.17 Mbps
12/400:10 AM3.62 Mbps5.64 Mbps
12/47:50 AM3.87 Mbps3.81 Mbps
12/400:51 PM0.93 Mbps3.57 Mbps
12/48.26 PM2.08 Mbps1.96 Mbps
12/57:56 AM3.21 Mbps4.08 Mbps 設備増強
12/56:46 PM1.24 Mbps3.97 Mbps
12/511:46 PM2.76 Mbps3.42 Mbps
12/600:46 AM3.40 Mbps6.87 Mbps
12/612:36 PM0.89 Mbps3.20 Mbps
12/610:52 PM1.33 Mbps3.50 Mbps
12/71:11 AM3.66 Mbps3.26 Mbps
12/79:49 AM1.78 Mbps4.01 Mbps
12/711:34 AM1.59 Mbps8.04 Mbps
12/73:23 PM1.59 Mbps7.01 Mbps
12/75:51 PM2.62 Mbps5.57 Mbps
12/710:32 PM2.24 Mbps2.81 Mbps
12/81:21 AM3.26 Mbps4.60 Mbps
12/87:01 AM3.47 Mbps3.47 Mbps
12/87:29 PM0.42 Mbps1.70 Mbps
12/912:16 AM3.51 Mbps2.28 Mbps
12/98:02 AM3.13 Mbps0.98 Mbps
12/900:09 PM2.39 Mbps2.43 Mbps
12/99:15 PM0.84 Mbps3.66 Mbps
12/911:30 PM1.69 Mbps3.12 Mbps
12/1000:30 AM3.29 Mbps9.19 Mbps
12/108:04 AM0.99 Mbps3.75 Mbps
12/106:20 PM1.38 Mbps2.36 Mbps
12/1011:46 PM1.78 Mbps3.59 Mbps
12/117:50 AM3.20 Mbps2.05 Mbps
12/1100:56 PM0.93 Mbps3.19 Mbps
12/118:45 PM1.16 Mbps3.30 Mbps
12/121:43 AM3.36 Mbps7.69 Mbps
12/127.58 AM1.42 Mbps2.26 Mbps
12/1211:27 PM0.90 Mbps3.85 Mbps
12/1300:23 PM1.02 Mbps4.00 Mbps
12/1500:26 AM0.63 Mbps3.44 Mbps
12/167:27 AM3.25 Mbps1.15 Mbps 設備増強
12/1611:14 PM1.06 Mbps3.09 Mbps
12/197:45 AM3.40 Mbps3.51 Mbps
12/1910:04 AM12.08 Mbps3.68 Mbps
12/1900:41 PM0.85 Mbps3.70 Mbps
12/191:09 PM5.09 Mbps7.05 Mbps
12/192:00 PM7.59 Mbps2.20 Mbps
12/196:46 PM1.19 Mbps2.22 Mbps
12/197:49 PM2.73 Mbps2.66 Mbps
12/1910:19 PM1.84 Mbps2.79 Mbps
12/1911:03 PM2.44 Mbps2.15 Mbps
12/2000:55 AM3.63 Mbps4.65 Mbps12/20-12/21にかけて2GB以上のパケット通信
12/202:55 AM3.47 Mbps2.78 Mbps
12/201:01 PM1.10 Mbps8.76 Mbps
12/202:35 PM1.00 Mbps6.48 Mbps
12/208:44 PM1.37 Mbps3.51 Mbps
12/2011:19 PM1.51 Mbps3.45 Mbps
12/2100:32 AM3.43 Mbps5.17 Mbps
12/212:15 PM8.24 Mbps5.54 Mbps
12/214:01 PM9.28 Mbps10.84 Mbps
12/214:18 PM8.03 Mbps2.00 Mbps
12/214:29 PM3.07 Mbps6.67 Mbps
12/215:43 PM2.19 Mbps12.99 Mbps
12/216:04 PM3.52 Mbps3.18 Mbps
12/217:01 PM2.61 Mbps3.60 Mbps
12/218:18 PM3.54 Mbps3.34 Mbps
12/219:05 PM1.79 Mbps3.78 Mbps
12/2111:40 PM1.26 Mbps2.00 Mbps
12/2111:45 PM3.09 Mbps4.07 Mbps
12/2200:12 AM0.17 Mbps1.57 Mbps
12/2200:41 AM0.53 Mbps1.27 Mbps
12/221:16 AM0.22 Mbps1.40 Mbps
12/223:07 AM1.50 Mbps2.39 Mbps
12/226:45 AM0.94 Mbps2.48 Mbps
12/228:01 AM1.08 Mbps2.31 Mbps
12/228:23 AM0.12 Mbps1.78 Mbps
12/229:03 AM0.38 Mbps2.38 Mbps
12/2200:42 PM0.43 Mbps2.26 Mbps
12/221:04 PM0.44 Mbps1.60 Mbps
12/224:51 PM0.56 Mbps2.68 Mbps
12/225:17 PM0.98 Mbps2.56 Mbps
12/226:55 PM0.06 Mbps2.51 Mbps
12/227:45 PM0.13 Mbps1.10 Mbps
12/232:17 AM3.00 Mbps5.63 Mbps
12/234:32 AM3.44 Mbps8.26 Mbps
12/236:32 AM3.68 Mbps5.03 Mbps
12/239:29 AM3.31 Mbps3.32 Mbps
12/232:07 PM9.12 Mbps0.89 Mbps
12/234:30 PM1.71 Mbps9.58 Mbps
12/235:03 PM8.09 Mbps4.46 Mbps
12/236:41 PM3.07 Mbps3.28 Mbps
12/2310:28 PM1.76 Mbps3.72 Mbps
12/241:01 AM3.37 Mbps8.81 Mbps
12/242:49 AM3.77 Mbps5.71 Mbps
12/247:35 AM3.73 Mbps4.00 Mbps
12/2410:39 AM9.34 Mbps7.47 Mbps
12/2400:34 PM0.53 Mbps1.60 Mbps
12/241:27 PM3.41 Mbps4.70 Mbps
12/244:22 PM6.30 Mbps4.52 Mbps
12/246:29 PM1.25 Mbps1.55 Mbps
12/247:11 PM3.20 Mbps3.73 Mbps
12/2410:11 PM1.13 Mbps3.37 Mbps
12/2411:51 PM2.17 Mbps3.40 Mbps
12/2500:10 AM3.64 Mbps6.79 Mbps
12/252:22 AM3.51 Mbps9.33 Mbps
12/257:33 AM3.52 Mbps3.92 Mbps
12/2510:02 AM4.63 Mbps3.82 Mbps
12/2511:18 AM2.86 Mbps3.83 Mbps
12/251:08 AM2.69 Mbps3.98 Mbps
12/255:51 PM1.99 Mbps5.84 Mbps
12/258:17 PM1.61 Mbps1.24 Mbps
12/2510:09 PM1.24 Mbps3.88 Mbps
12/261:04 AM3.59 Mbps5.33 Mbps
12/2610:30 AM11.79 Mbps3.38 Mbps
12/2600:59 PM1.29 Mbps3.65 Mbps
12/264:02 PM8.02 Mbps3.23 Mbps
12/267:19 PM1.86 Mbps2.91 Mbps
12/2610:00 PM2.81 Mbps3.16 Mbps
12/271:44 AM3.65 Mbps8.65 Mbps
12/2711:19 AM4.48 Mbps6.98 Mbps
12/271:48 PM3.47 Mbps2.32 Mbps
12/274:09 PM1.83 Mbps8.15 Mbps
12/282:32 AM3.52 Mbps9.48 Mbps
12/284:02 AM3.48 Mbps5.16 Mbps
12/280:02 PM2.08 Mbps3.48 Mbps
12/284:11 PM3.03 Mbps9.48 Mbps
12/284:22 PM4.68 Mbps9.12 Mbps
12/2808:18 PM4.75 Mbps8.41 Mbps
12/2810:41 PM1.71 Mbps4.03 Mbps

 

まぁ、これだけの数値を集めれば、使用したアプリがSpeedtest.net 1つだけだったとしても、ある程度強力なデータがそろったと言えるでしょう。少なくとも、まだ本SIMカードを購入しようかどうか迷っている読者の皆さんにはかなり有益な情報になることと思います。

なお、この計測は、まだ当分の間はずっと続けて行こうと思っています。計測結果についても引き続きこのサイトにアップし続けていこうと思っていますので、正直いつやめてしまうかわかりませんが、それでも大丈夫だと思っていただけるようでしたら、必要なときに、気軽にこのページをチェックしていただければと思います。

 

Q7.  このSIMはLTE通信をサポートしながら、3日間○○○MBの容量制限や、月○○GBなどの容量制限がまったくないとのことですが、これは本当ですか? 実際に、通信制限は一切かからないのでしょうか?

A:  この件については、まずユーモバイル本家の方の言い分を聞いてみましょう。

最近「教えて! Goo」のSIM通さんからこのような記事が出たので、ご紹介します。

この記事はSIM通のスタッフさんが、ユーモバイルを運営するU-NEXT社の取締役 通信事業担当・二宮康真さんと、広報部 部長・吉本礼遵さんにインタビューをした際の様子が記されているのですが、この中に以下のやり取りがあります。

=========================
――なるほど。ところで、サービスの説明のところに、「他の利用者の通信に影響を与えるような大容量の通信と当社が確認した場合、通信速度の制限を行うことがございます」とありますが、具体的には何Gぐらい使うと制限されるんでしょうか?

二宮 実はこれ、してません。

吉本 うん、してないですね。

――ええっ!?それ大丈夫なんですか?

吉本 実際に帯域を占有するような方は、相当なヘビーユーザーさんなんですが、ほんとにごく一部なんです。

二宮 現状では、影響がないと判断して、行っていません。それよりも、ユーザーさんの環境によって速度が出ないケースもあると思うんです。そんな中で「U-mobileは制限するぞ」と思われると、あまり良くないですよね。だから制限はしないことにしています。
=========================

すごいですね、この本家の説明ですと、ホームページ上ではたしかに「他の利用者の通信に影響を与えるような大容量の通信と当社が確認した場合、通信速度の制限を行うことがございます」というクダリの断り書きがあるのですが、実際に通信速度の制限をおこなっているのかどうかについては明白に「実はこれ、していない」、「現状では、影響がないと判断して、行っていない」、または「制限はしないことにしている」と断言しきっちゃっています。

うーん、これは本当に本当なんでしょうか。。 いや、少なくとも私は上表(Q6の表参照)にもありますように、11/26と12/22の2回にわたって明らかな速度の低下を経験しています。

11/26の速度低下については上表ではわかりずらいと思うのですが、実は私11/24と11/25にわたって意図的に合計2GB以上のパケット通信を行っています。おそらくこの2日間にわたって大量のパケット通信をおこなったので、次の日の11/26に何らかの通信規制がかかったのだと思います。

また、もう一つの12/22の分に関しては、どなたにも明白な形で必要がデータがそろっていると思います。

まず、上表と以下のスクリーンショットを同時に見比べてみてください。

Screenshot_2014-12-28-23-21-32

このスクリーンショットをご覧になるとわかっていただけると思うのですが、私は12月に合計4回1GB以上のパケット通信をおこないました。また、立て続けに直近の2日間わたって2GB以上のパケット通信をおこなったのは12/20-12/21にかけての1回のみです。(注: 直近2日間という意味では12/19-12/20にかけても、それなりに大量のパケット通信をおこなっているのですが、この場合はわずかに合計で2GBを下回る量となっています。また、12/19-12/21の3日間でいうと、こちらもわずかに3GBに満たないところまでパケットを使用しています。)

で、私の場合上表を見ると、12/22だけ明らかにほぼ終日にかけて通信速度が1Mbpsを下回り、ようやく12/23の夜0時を過ぎた頃から通信速度が正常な値に戻っていることがわかります(たとえば、12/21や12/23には、混んでいるときでも1.2 Mbps以上、一番混んでいない昼の2時から4時ごろにかけては最高で10 Mbps程度の速度が出ています)。

このことから、私の達した結論は、おそらく連続で2日間にかけて合計2GB以上のパケット通信を行った場合は、次の日にそれなりの通信規制がかかるようになっているのではないかと思いました。

もちろんこれはユーモバイル本家に直接問い合わせて確認をもらったわけではないので、あくまで私の独りよがりな見解でしかないということになるのですが、上表とスクリーンショットの関係性を見ると、けっこうそれなりに信憑性が高いのではないかと勝手に思っています。

まとめると、こんな感じになります。

  • ユーモバイルが本当に何らかの条件で通信規制をしているかは誰にもわからないが、おそらく2日間に2GBか、または3日間に数GBのパケット通信を行うと、次の日に通信規制がかかるようになっていると思われる。
  • 一方、たとえば1日に1GB以上のパケット通信をおこなっても、2日間で合計2GB以上のパケット通信を行わない限りは、次の日に規制がかかることはない(のではないか)。
  • 通信規制らしきものがかかると、その日(2日間で合計2GBの通信をおこなった次の日)は通信速度が一気に低下し、ひどいときは0.1~0.2 Mbps、最高でも 1 Mbps 以下の速度となる。
  • この通信規制らしきものの時間切り替えの原理は、おそらくその日の午前0時が軸となっていると思われる。通信規制らしきものがかかると、その日の午前0時~23時59分頃までずっと低速な状態が続くが、その日とその前日のパケット通信量の合計が2GBを切る場合、次の日は午前0時に達した時点で通信速度が一気に回復する。

すみません、なんだか勝手に個人的に思うところを次々と述べてしまったのですが、実は私は特にユーモバイルさんに否定的な意見を持っているわけではありません。私は基本的にユーモバイルを含む、すべてのMVNO業者さんの事業を心から応援しているので、決して一方的に悪意を秘めた趣旨の内容をこの記事を通して世に放出しようと思っているわけではありません。ただ単に、本当にこのSIMには一切の通信規制がかからないのかどうか..について事実を追求したかったのでした。

というより、ユーモバイルさんは着実に設備増強(帯域増強)を重ねていて、本当にがんばっていると思います。また、その中でも特に12/16の増強は大きな威力を発揮しました。今やむちゃくちゃな使い方をしない限りは、終日において最低でも1.5 Mbps以上、最高だと10 Mbpsをたたき出す感じになっていて、けっこう感動しちゃっています。

このユーモバイルのLTE無制限SIMに興味がある、または買いたいと思っている方は、今はきっと買い時だと思います。ですので、よほどヘビーにデータ通信を利用したいという方を除き、今はぜひ前向きに検討していい時期に来たのではないかと思います。ただ、その際に、上記の制限がどうやらあるようなので、この件につていはちょっと念頭においた方がいいかもね、という感じになります。

 

Q8.  他のMNO(ドコモ、ソフトバンク、au、ワイモバイルなどの国内キャリヤ)やMVNO各社はこのようなLTE使い放題のサービスをほとんどやっていないようなのですが、UNEXT(ユーモバイル)社がこのようなサービスを提供できるのはどうしてですか?

A:  これに関しては、私もちょっと疑問に思っていました。自前の回線を持っているドコモやソフトバンク、あるいはauさんのようなMNO(携帯電話事業者)ならばまだしも、これらキャリアさんから(おそらく莫大なお金を払って)回線を借り、細々と事業をしているMVNO各社にとっては、すべてのユーザに「無制限の通信」を提供できるだけの帯域を十分確保するということは、あまりにも資金がかかりすぎてチャレンジングなことのように思うのです。

これについては、Q7で引用した記事の再利用になりますが、この記事の以下の部分にヒントとなりえるものがあると思います。

=========================
――MVNOですから、MNOへの接続料があると思うのですが、使い放題にして大丈夫なんでしょうか?実際儲かるのかな、という心配が。

二宮 そこは、弊社が普通のMVNOではないという部分があるんです。U-NEXTは映像コンテンツを持っている会社でして、それと通信をセットで考えているんです。通信単体で売っているわけじゃないんですね。持っているリソースを活用することで、利益を出していけるんです。

例えば、弊社はNTTさんのFlet’sの販売代理店をしていて上位のシェアを持っているんですが、それにMVNOをプラスするという特殊な販売戦略を行っていたり、マーケティングのコストとして考えていたりするんですね。
=========================

なるほど、もともとU-NEXTさんは、MVNOサービス以外にもさまざまな動画配信サービス等を手がけている会社なので、これとセットにすることで独自の利益を追求している(というかできる)のですね。

これなら少しは納得がいく気がします。実際、ほとんどのMVNO業者さんは同じキャリア(NTTドコモなど)さんからほぼ同じコストで回線を借りてサービスを提供していると思います。この条件下でお互いに熾烈な競争を繰り広げなくてはならないわけですから、そのためには自分たちのとりうるさまざまな選択肢や付加価値を考え抜いた上で、その内容を練りに練り、最終的には他者に負けないどころか、その先のもっと先の道を常に模索していかなくてはならないのですね。

私たちユーザーにとってはこれらの競争によってSIMカードの価格が最近どんどんさがっているので、なんともありがたい話なのですが、その裏にはこのような各MVNO業者の血のにじむような苦労があったということなのですね。

あと、最後にもうひとつ決して忘れてはならないこととして、各MNOやMVNO各社が提供しているLTEの回線は決して有限ではないということがあります。よく指摘される話ではありますが、皆がずっと好きなだけ長く回線(限られたリソース)を占用し続けてしまうと、結局これは他のユーザーさんの入り込める領域を狭めてしまうことになります。これは明らかな他ユーザーさんへの迷惑行為になるので、そうならないためにも常識を超えた使い方(ずっと何時間も動画を見続けたり、際限なくネットゲームをし続けたりする行為)をしないよう、私たちも心がける必要がありますよね。特にこのユーモバイルのLTE無制限SIMの場合、やろうと思えばどのユーザーも毎日のように1GBのような大量なデータを迷うことなく消費することができるようになります。そして、どのユーザーもこれが可能だからといって遠慮なく好きなだけパケットを使い続けると、それは結果的に回線全体の速度を遅らせ、最終的には自分自身を苦しめることになりかねません。「無制限のSIM」だからといって、後先考えず、好きなだけ回線を占有するのはやめるようにしましょう。また、そうすることで、このようなLTE無制限SIMもさらに快適に利用できるような環境が整うということを私たちは忘れないようにしなければならないと思います。

 

ということで、これにて私の今年の最後の記事を締めくくりたいと思います。

来年はMVNO業界はどんなすごいことになるのかな。。
本当に楽しみですね。

では、皆様、良い年をお迎えくださいませ~


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