中国の深センで3月18、19日の2日間で開催された Windows のハードウエア開発者会議で、次期 Windows である Windows10 の最低システム案件が発表されました。
Windows10 は今夏に販売開始される予定の製品ですので、変更される事もあるのかもしれませんが、現時点での発表内容(他も含めて)をまとめてみたいと思います。
実は、今回開かれた WinHEC という会議は、なんと5年ぶりに開かれた会議なのです。
Windows Hardware Engineering Community (WinHEC)なのですね。
このブログでお伝えする内容は、以下の内容です。
SoC とは、System-on-a-chip の略で、SOC とか SoC とか書かれて表現されます。
もっと簡単に言えば、Windows10 がサポートする CPU(集積回路) って事になります。
システム要件とは、Windows10 が動作する最低のハードウエア資源のことです。
ハードウエア資源には、CPU、メモリー、ハードディスクの容量、必要なディスプレイなどを指します。
さて、それでは、次期 Windows10 のシステム要件についてお知らせをしますが、1点だけ注意点があるので、こちらを先に・・
新しく今夏販売開始されるであろう Windows10 は、PC から、タブレットやスマートフォンなどの携帯端末までをサポートします。
従来とは異なり、今回発表されたシステム要件は、PC と携帯端末等に分かれて発表されているのです。
PC 用の Windows10 も今使われている Windows と同様に 32bit 版と、64bit 版の2種類が存在し、それぞれ必要な、システム要件が異なっています。
64bit 版の方が、必要な資源は多く必要です。
32bit 版 | 64bit 版 | |
CPU | 1GHz のクロック | 1GHz のクロック |
メモリー | 1GB | 2GB |
ハードディスク | 16GB | 20GB |
ディスプレイ | 800 x 600 以上の解像度 | |
グラフィックスカード | Microsoft DirectX 9(WDDM) | |
他 | Microsoft アカウントとインターネットアクセス |
PC 用の Windwos10 では、従来の Windows と比べ、必要なディスク容量が少なくて済むようです。
これは、2つの方法で実現され、一つは Windows8.1 等がインストールされた PC を購入した際には、必ずハードディスク上にシステムを修復する際に使用したりする、システムのリカバリーイメージが格納されていますが、これが不要となる事、そして、こちらはシステムの持つパワーによって、パフォーマンスに影響を及ぼさない範囲で行われる新しいファイルの圧縮機能を搭載する事により、実現がされます。
この機能は、既に現在提供されている Windows10 のテクニカルプレビュー版にも搭載されていて、システムにもよるのですが、おおよそ 32bit 版で 1.5GB 、64bit 版で 2.5GB の削減が出来ているとの事です。
先のリカバリーイメージが不要となる事に対する対処策は、Windows10 ではユーザーの手で、リカバリーイメージを作る事が出来るようになるとの事です。
今使っている PC を確認してみるとわかると思いますが、Windows8.1 の場合でリカバリーイメージは、おそらく 4~12GB (メーカーより違いがある)と思いますので、これだけの容量が削減できるのは、大きな利点であると思います。容量の少ない SSD でも少し楽になるかもね。
少し聞き取れなかった部分があって申し訳ないのですが、Consumer モデルと Pro モデルの2種類が存在する事がわかると思います。スライドからは、Pro モデルが 7in 以上のディスプレイ、Consumer モデルが 8in 以上のディスプレイと記されています。
Windows10 の PC 版については、上記のような新しい機能によって、主としてディスク容量の削減が行われますが、他に必要とされるシステム要件は Windows8.1 と大きくは変わらないように思います。
携帯端末向けの Windows10 のシステム要件
32bit | |
メモリー | 512MB |
ストレージ | 4GB |
グラフィックス | DirectX9 |
また、携帯端末用の Windows10 では、画面の大きさが、3 インチ~7.99 インチとされており、その解像度により、最低限必要なメモリーの大きさが異なります。
解像度 | 必要なメモリー |
2560 x 2048(QSZGA) 以上の解像度 | 4GB 以上 |
2048 x 1152(QWXGA) ~ 2560 x 1600(WQXGA) | 3GB 以上 |
1920 × 1200(WUXGA) ~ 1440 x 900(WSXGA) | 2GB 以上 |
1366 x 768(WXGA) ~ 960 x 540(qHD) | 1GB 以上 |
854 x 480(FWVGA) ~ 800 x 480(WVGA) | 512MB 以上 |
様々な規格や解像度があるとはいえ、致し方ないとは思いますが少しわかりにくいですね。マイクロソフトから提供されているスライドの一部は下記のとおりです。
Windows10 で新たにサポートされる SoC には、Intel の Skylake (今年の終わりに出てくる予定) や Qualcomm の新しい Snapdragon がサポートされる事になりました。
既に Windows10 のテクニカルプレビュー版の提供が開始されていますが、今回の WinHEC で初めてそのシステム要件について発表がされたので、まとめておいた次第です。
これらは今後変更される事もあるかもしれないので、また最新の情報が得られた際には更新またはお知らせしたいと思います。
開発も順調に進んでいるようで、以外と早く出てくるかもしれません。
楽しみですね。
WinHEC で使用されたプレゼンテーションの資料他はこちらから参照できます。
電子機器が大好きです。
プログラムを書くのをお仕事としていたこともあるので、両方できる PIC や Arduino を使って、いろいろな(役にあんまり立たない)ものを作っています。
実は UNIX 関連のお仕事も長かったので、Raspberry Pi もお手の物なのですけれど、これから触る機会が多くなるのかなぁ。
ボチボチ行きますが、お付き合いください。
若いころの写真なので、現時点では、まだ髪の毛は黒くてありますが、お髭は真っ白になりました。
愛車の国鉄特急カラーのカスタムしたリトルカブで、時々、秋月電子通商の八潮店に出没します。