用途は多少は選ぶけれど、ソフトウエアを書くにしても、ハードウエア(センサー類)を用意するにしても、とても使いやすくてお気に入りの Arduino に新しい選択肢が加わります。
これで、元祖の Atmel に加えて、Intel / ARM と大別して3種類の Arduino ファミリーということになります。
もちろんこれらは処理能力の違いをはじめとした特徴がありますが、開発環境はすべて Arduino IDE に統合され、多くのライブラリ群についてもポーティングが進められているとのことです。
先に(今年の3月ぐらい)販売が開始された、Intel ベースの Genuino 101(Arduino 101) は、CPU ボード上に Bluetooth LE も標準搭載、加えて6軸ものセンサーも搭載され、スマートフォンなどとの親和性も高まり、今後の活用が見込まれる、というか是非そういった用途で使ってみたいなぁと興味がそそられます。
そして今回、ST マイクロエレクトロニクス(米国)と Arduino が協力関係を構築し、ARM(R) Cortex(R)-M 搭載の STM32 マイコンをベースにした初の Arduino ボードを開発し、様々なセンサーなどを搭載したシールドの開発においても、開発を進めるという発表がありました。
ST と Arduino、開発者コミュニティにおける STM32 マイコンと
センサの利用拡大で協力
ST マイクロエレクトロニクス
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)と、教育 / メイカーズ / IoT市場向けのオープンソース・エコシステムで市場をリードするArduinoは、Arduinoの開発者コミュニティにおいて、STの32bitマイクロコントローラ(マイコン) STM32ファミリ、センサ、パワー半導体および通信用ICを含む幅広い製品を、より手軽に利用できるよう協力することを発表しました。この協力プログラム「STAR」の最初の製品であるSTM32F469搭載のSTAR Ottoベースボードは、Maker Faire Bay Area 2016(5月20日~22日)においてデモが実施されました。今回の協力により、IoT機器など各開発者は、入手しやすいハードウェアとソフトウェアを使用してスマートデバイスに高性能グラフィックスを実装できるため、命令・制御・メディアストリーミングに適した使いやすいタッチスクリーン機能やオーディオ機能の追加により、アプリケーションを改良することができます。
STAR Ottoは、STのChrom-ART(TM)グラフィック・アクセラレータ、およびMIPI DSI(1)ディスプレイ・インタフェースを内蔵したSTM32F469とオープンソースのソフトウェア・グラフィック・ライブラリを中心に構築されており、Arduino開発環境で卓越した性能を実現します。さらに、STAR Ottoは独自の無線リンクとオーディオ機能を実装しており、STのMEMS(2)マイクロフォンと必要なオープンソース・ドライバを組み合わせて使用することができます。この効率的で最適化された開発環境により、スマート・ホームやスマート・インダストリ分野といった幅広いアプリケーションの実現にも貢献できます。また開発者は、機能統合を簡略化し、付加価値の創出に注力することができます。
今回の協力では、マイコンを搭載したSTAR Ottoベースボードに加え、さまざまな機能の実装を可能にする幅広いArduinoシールドの提供も計画されており、DSIディスプレイ・シールドおよびNFCリーダ・シールドは2016年第2四半期、センサ・シールドは2016年後半の提供が予定されています。また、環境センサおよび測距センサを含む複数のSTM32 Nucleo拡張ボードとソフトウェア・ライブラリが既にArduino統合開発環境(IDE)に移植されており、新しいSTAR Ottoベースボードでもシームレスに利用することができます。
STのマイクロコントローラ事業部マーケティング・ディレクターであるDaniel Colonnaは、次の様にコメントしています。「業界をリードするSTのARM Cortex-Mマイコン STM32ファミリと、さまざまなセンサおよび各種半導体をArduinoの環境に追加することで、開発者は各種機器の設計・開発・製造により容易に取り組むことができるようになります。現在、開発者コミュニティでは、スマート・ホームやスマート・インダストリ分野に対する意欲が高まっており、STは、幅広い製品ポートフォリオから、オーディオおよびグラフィックに対応したSTM32F469などの魅力的な製品を提供し、これらの開発ニーズをサポートしていきます。」
Arduino S.r.Lの最高経営責任者(CEO) 兼 社長であるFederico Mustoは、次の様にコメントしています。「Arduinoは、さまざまな知識を組み合わせたプロジェクトを開発するために、年齢10歳から100歳までの幅広いユーザの電子技術とプログラミングの学習をサポートすることで成長してきました。今回、この開発者コミュニティが、STM32ファミリを利用できるようになったことで、オーディオ入出力、タッチスクリーン制御などの新機能に関する知識を広げていくことを楽しみにしています。当社は、IoT機器メーカーがこれらの新機能を採用することで、最新のスマート・ホーム機器やアプリケーションを簡単に設計し、産業の自動化や制御を推進する製品を改良していくことに大きく期待しています。」
(1) MIPI DSI = Mobile Industry Processor Interface Digital Serial Interface:携帯機器向けディスプレイ・コントローラのシリアル通信プロトコルを定義します。
(2) MEMS = Micro-Electro-Mechanical Systems:微小電気機械システム
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2015年の売上は69.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
Arduinoについて
Arduinoは、世界をリードするオープンソースのソフトウェアおよびハードウェアの開発エコシステムです。IoT機器などを開発するあらゆる世代のユーザに対し、スマート、コネクテッドかつインタラクティブな機器を、入手しやすいテクノロジーを用いて開発する手段を提供しています。詳細は、http://www.arduino.org をご覧ください。
本文中に記載されている全ての商標は各所有者に帰属します。
◆STへのお客様お問い合わせ先
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
マイクロコントローラ・メモリ・セキュアMCU製品グループ
TEL : 03-5783-8240 FAX : 03-5783-8216
◆Arduinoへのお問い合わせ先
Kelly Brieger
+1 650 704 1748
kelly@kbpr.net
開発環境においても、非常にわかりやすい Arduino IDE で開発ができるのは、非常に好ましいと思います。
まぁ UI が無くて済むのは、こんなにすっきりするのかと思うのが本音ではありますが、Android とかで開発をするのと比べると、わかりやすいし様々な応用(IoT じみたことをするという意味)を行うのであれば、入門用としても非常によくできている環境だと思います。
電子機器が大好きです。
プログラムを書くのをお仕事としていたこともあるので、両方できる PIC や Arduino を使って、いろいろな(役にあんまり立たない)ものを作っています。
実は UNIX 関連のお仕事も長かったので、Raspberry Pi もお手の物なのですけれど、これから触る機会が多くなるのかなぁ。
ボチボチ行きますが、お付き合いください。
若いころの写真なので、現時点では、まだ髪の毛は黒くてありますが、お髭は真っ白になりました。
愛車の国鉄特急カラーのカスタムしたリトルカブで、時々、秋月電子通商の八潮店に出没します。