ピックワールド(PIC World)

インフォメーション

この記事は 2016年05月09日 に以下のカテゴリに投稿されました Arduino Blog.

この記事のタグ

, , , , , , , , , , , ,


Arduino で交流を測定する(疑似的に)今度は交流電流を測定する方法を考える – さてどうするか・・また考える

さらにのんびりやってますけど(時間が取れないのよ)少しずつ考えてはいます。

前回までで交流電圧を測定することはできることが分かった(あたりまえなんだけど)ので、今度は交流電流を測定することを考えてみます。

考え方は交流電圧を測定するで述べた通りで一緒なんですね。

不思議に思われる方もいるかもしれないのですけれども、交流電圧の時にはプラスとマイナスが入れ替わりましたけれども、それとおじように電流の流れる向きもその波形によって方向が変わります。

結局のところ、波形なわけですから、最大値と実効値の考え方も一緒なのですね。

面白いといえば面白い。

電流が流れる方向が変わるということは、言い方を変えれば負荷に対して往復ビンタをかませているのをイメージするとわかりやすかもしれません。

こうして交流が仕事をしているわけです。

DC モータだと、その極性があってプラスとマイナスを入れ替えると回転方向が変わりますけれど、交流モーターの場合には、回転方向は変わらないです。

さてさて、考え方がわかっていればやっぱり電流を測定する際にわかりやすいのは直流(DC)なので、実験の最初のうちは DC で行います。

電流を測定するにはいくつかの方法があって、

  • 直列に電流計を設置する
  • ごく小さな抵抗値を持った抵抗を直列に挿入しその抵抗による電圧降下を測定し電流を導き出す(計算する)
  • センサーにより電流を検出する

こんな方法が考えられます。

電流計や抵抗を直列に入れるのは、その消費電力や発生する熱の問題から、即却下。
ただし、電圧が低くそれ専用の抵抗(シャント抵抗と呼ぶ)が入手できる場合には有効な手段ともいえるかもしれません。
例えば車(DC12V~24V)の場合には、比較的電圧も低いので数オームの抵抗を直列に入れ、換算することもできると思いますが、それ専用の高精度でありかつ小抵抗値でありワット数の大きい抵抗は普通には手に入らないので、特注となるかもしれません。

そうするとどうしてもセンサーによる電流検出という手を使うしかありません。

センサーは、トランスと同じ動作をするセンサーと、半導体を使ったホールセンサーの2種類に大別されると思います。

トランス型のセンサーは、最近は用途があるのでよく目にする事もありまして、あの秋月電子などでも販売されています。案外安価ですね。
直流は計測することができません。

ホールセンサーは、結構値段が高いのですけれど、半導体の反応により電流を検出する物ですね。
直流から交流まで幅広く電流を検出することができます。
身近なものだと、最近はクランプ式で電流を測定できるテスターが販売されていますが、これですね。(あまり身近じゃなかったか?)

実はこのホールセンサー式のセンサーが、手元に沢山あったりするのです。

もともとは直流電流を測定するために、秋葉原のジャンク屋さんで見つけたものですが、その業界では有名な U_RD という横浜の会社の製品。
電流センサーの専門メーカーですね。

型番は HCS-12-200 というもの。

HCS-12-200 - U_RD

HCS-12-200 – U_RD

HCS-12-200 - U_RD

HCS-12-200 – U_RD

この型番からは、貫通穴(電流を計りたい電線を入れる径)が12ミリで、最大測定電流が 200A という製品。

方々探したけれども、完全なデータシートが手元になくて、

  • 電源電圧は±15V
  • 1A あたりの出力電圧は 0.6mV
  • 赤+15V / 青 -15V / 黒 GND / 白 出力

これ位しか情報がない(なかった)のです。

当時さっそく電源を用意して測定したのですけれども、電源を投入すると白の出力端子に 4V ぐらいの電圧が出てきて、貫通穴に被測定電線を通して電流を流すとその通り 0.6mV 程度電圧が上がっていくことまでは確認しています。

これを Arduino のアナログ入力に入れるとすると、オフセット(電流が流れていないとき)の電圧は 2.5V 程度に、そして、最大振幅は2V程度としたいわけですから、オペアンプ(等を)つかって、この信号に変換してあげなくてはなりませんね。

まぁ変換するのは良いのですが、本当にこれでよいのだろうか?

やっぱりちゃんとしたデータシートが欲しい。

世界中(インターネットで)探したけれども、まだ販売はされているようだけれど、データシートは入手できず、あきらめちゃいそうでしたが・・・

製造メーカーの U_RD のホームページをくまなく見て、ダメかなぁと思いながらも、お問い合わせのページから HCS-12-200 のデータシートがなくて困っていてほしいのだけど・・と問い合わせたら、即添付ファイル付きの回答がメールでもらえて、とっても喜んでおりました。って最初からそうすればよかったんだね。
お忙しいところ U_RD の担当の方にはお手数をおかけいたしました。

早速拝見すると、調べた結果にはほぼ間違いはなく、使用するには専用の回路が必要ですとの記述。

これは先に行った信号のレベル変換の事だなあと思いながら次のページをめくると、ご親切にもオペアンプを2つ使い、電流制御の回路まで書かれたアプリケーションノートまでついていたのでした。

嬉し~!

とりあえずはこの回路を作ってみて、結果を見ながら使いやすいように回路の定数(等)を変更していくことにして、今、図面を書き直してユニバーサル基板ようのパターンを作っておりまする。

現状はこんな感じです。

次回は作った回路の作成過程などを紹介できると思いますよ。

ここまでできるとあとはソフトウエアにかかれるんだけどな・・

ちょっと目標に近づいた感じがして、いい感じになってきました。

さてさてでも±15Vってどうやって作るかも考えなくっちゃね。

普通は DC-DC コンバータとか使うんだろうけど。

ではまた次回をお楽しみに。


コメントを残す

最近の投稿

最近のコメント

アーカイブ