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この記事は 2021年04月15日 に以下のカテゴリに投稿されました Others (その他).

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準天頂衛星システム「みちびき」を活用した豪州での土量計測の実証実験を実施

へぇ~

こんなところにも使われているんだ。

カーナビとかで、位置情報を取得するために使われる GPS 。

長らく米国の衛星の信号を使っていたのだけれど、いつまでもそれじゃまずいだろというのもあったのか、今ではここで紹介されている、みちびきってのも使われているんだよね。

もちろん日本製。

精度も向上して、これらの信号を使う機器が増えているみたい。

こちらは、昔から別の方法で行われている測量を、みちびきの信号を使って行う、実証実験のお話。

豪州でってことですけど。

準天頂衛星システム「みちびき」を活用した豪州での土量計測の実証実験を実施
空港建設予定地で、スマートフォンによる撮影で土量体積を計測するシステムの有効性を検証
株式会社日立ソリューションズ

株式会社日立ソリューションズ(本社:東京都品川区、取締役社長:星野 達朗/以下、日立ソリューションズ)は、総務省から準天頂衛星システム「みちびき」を使用した技術実証*1を請け負い、オーストラリア ニューサウスウェールズ州の西シドニー国際空港(ナンシー=バード・ウォルトン空港)建設予定地で、土木工事の生産性向上の支援を目的に、スマートフォンによる撮影で土の体積(以下、土量)を計測する実証実験を実施しました。
本実証実験では、「みちびき」による高精度測位技術を活用して、現場の作業員が盛土などの対象物をスマートフォンで撮影するだけで体積を計測する検証を行いました。レーザースキャナーによる計測を基準値として、スマートフォンによる計測値を比較したところ、誤差1~3%という結果になり、適正に計測ができることを確認しました。
日立ソリューションズは従来、スマートフォンによる土量測定で効率的な進捗管理を実現する「GeoMation スマートフォン活用3D計測ソリューション」*2を国内で提供しています。今回の実証実験の結果を通じて、日本国内やアジア・太平洋地域の通信・インターネットが整備されていない場所でも「みちびき」を使用することで、土量計測が有効であることを確認しました。
合わせて、大規模な建設現場を想定し、ドローンによる撮影画像から体積を計測する検証も行いました。基準値との誤差1~3%という結果となり、適正に計測できることを確認しました。
日立ソリューションズは、従来のGNSS*3を使った汎用的な測位技術に加えて、「みちびき」をはじめとする高精度測位技術を利用したソリューションの開発、提供を通じて、現場業務の変革を支援し、持続的な社会の発展に貢献していきます。
*1:総務省の「豪州における準天頂衛星を活用した効率的土量計測システムの実証に係る請負」
*2:日立建機株式会社より「Solution Linkage Survey」というサービス名でも提供
*3:Global Navigation Satellite System(全球測位衛星システム)の略で、GPS、GLONASS、Galileo、準天頂衛星(QZSS)等の衛星測位システムの総称のこと

写真1:豪州での実証実験の様子

写真1:豪州での実証実験の様子

写真1:豪州での実証実験の様子

写真1:豪州での実証実験の様子

図1:土量計測画面例

図1:土量計測画面例

■ 背景
日本版GPSと呼ばれる準天頂衛星システム「みちびき」は、2010年には準天頂衛星初号機が、2017年度には準天頂衛星が追加で3機打ち上げられ、2018年11月1日に4機体制での運用が開始されています。
「みちびき」の単独精密測位方式による高精度測位は、基地局や通信環境の整備が不要という特性があり、普及が期待されています。測量の分野では高精度測位技術の活用が進んでおり、都市整備における活用が見込まれています。
日立ソリューションズは、30年以上にわたり空間情報ソリューション「GeoMation」を建設業や社会インフラ、農業などに提供してきました。また、「みちびき」を活用した実証実験も国内外でいち早く実施してきました。
土木工事では、現場の盛土の体積を計測し、残土量を把握することで、作業の進捗管理を行うため、土量を定量的に把握することが重要です。工事現場をTS*4を使って高精度に計測するなど多大な工数がかかるため、現場では目視で定性的に管理されている場合が多く、短時間かつ高精度に計測する手段が求められています。
また、海外では、高精度位置測位に必要なRTK*5補正情報がインターネットで配信されていない地域があることや、広大な建設現場では補正情報を受信する通信環境が整備されていないことも課題でした。
現在、オーストラリアのニューサウスウェールズ州政府は、「首都圏三都市構想」のもとにシドニー首都圏を3つの都市部に分け、住みやすさを向上させることに取り組んでおり、土木工事が進められています。
日立ソリューションズはこのたび、総務省からの請け負いの下、ニューサウスウェールズ州において、「みちびき」による高精度測位を活用した土量計測の有効性を検証することとしました。
*4:トータルステーション、距離や角度を計測する装置
*5:Real Time Kinematic:GPSによる位置測定の精度を向上させる技術

■ 実証概要
オーストラリア ニューサウスウェールズ州の西シドニー国際空港(ナンシー=バード・ウォルトン空港)建設予定地近郊において、「GeoMation スマートフォン活用3D計測ソリューション」が国内で利用しているインターネット経由のRTK補正情報の代わりに、「みちびき」の高精度測位補正技術(MADOCA*6)を利用した土量計測の精度評価を行いました。
「みちびき」の活用においては、基準局を設置し、「みちびき」から高精度測位補正技術(MADOCA)の信号を受信し、スマートフォンに補正情報を配信することで、土量を計測しました。
また、内蔵のGPSを使って自律飛行するドローンによる撮影画像から体積を計測する(3次元形状計測)検証も行いました。
レーザースキャナーによる計測とそれぞれの結果を比較し、適正に計測できることを確認しました。
現場作業者のインタビューでは、「これまでRTK測位が難しかった場所でも高精度測位技術が使えるようになった」、「RTK測位のコストが小さくなった」といったシステムの有効性を確認することができました。
*6:Multi-GNSS Advanced Demonstration tool for Orbit and Clock Analysisの略で、高精度測位に必要な補正情報を生成する技術。

図2:本実証実験の概要

図2:本実証実験の概要

■ 本実証実験の詳細情報
1. 概要

表1:概要

表1:概要

2.本実証実験の流れ
(1)レーザースキャナーで体積の基準値として使用する土量を計測
(2)GNSS受信機を接続したスマートフォンで動画撮影を行い、RTK補正により土量を計測
(3)空撮用カメラを搭載したドローンで撮影した画像から3次元形状計測(画像取得座標はRTK補正)を実施し、土量を計測
(4)基準局におけるMADOCA測位の測位精度評価
(5)スマートフォン計測及びドローン計測の体積評価

3.結果
下記の評価結果から、適正に計測できることを確認した。
・基準局におけるMADOCA測位の測位精度 : 誤差~10cm
・スマートフォン計測の体積評価(レーザースキャナー計測値を基準とする) : 誤差1~3%
・ドローン計測の体積評価(レーザースキャナー計測値を基準とする) : 誤差1~3%

■ 日立ソリューションズの「GeoMation スマートフォン活用3D計測ソリューション」について
URL:https://www.hitachi-solutions.co.jp/geomation/sp/product/construction_inspection/

日立建機株式会社より「Solution Linkage Survey」というサービス名でも提供しています。
URL:https://www.hitachicm.com/global/jp/solution-linkage/about-ict/solution-linkage-survey/

■ 準天頂衛星システム「みちびき」について
URL:https://qzss.go.jp/index.html

■ 本実証実験、製品・サービスに関するお問い合わせ先
URL:https://www.hitachi-solutions.co.jp/inquiry/

※ みちびきは、準天頂衛星システムサービス株式会社の登録商標です。
※ GeoMationは、株式会社日立ソリューションズの登録商標です。
※ その他記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

以上

こんなふうに、ちょっした機器があれば、かなり正確な位置情報が得られる時代となった。

昔は、それこそその場まででかけていって実際に測量し、ピタゴラスの定理とか、ヘロンの公式とかを使って、算出していたのね(これは今でも使われていると思うけど)。

GPS 使うと、ドローンとかも、他の技術の進歩と相まって、正確にその場所にたどり着くものが、容易に作れるようになった(なっちゃった)。

もしも悪意を持った人たちが、それなりに作れば、それは攻撃するための武器ともなりうるわけなんだよね。

それではまずいから、まずは規制をつくってということもあるのだろうけれど、こんな事例を見ると、それも致し方ないのかなぁと思えてしまう。


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